リバースエンジニアリングとは? わかりやすく解説

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【リバースエンジニアリング】(りばーすえんじにありんぐ)

Reverse engineering (RE)

実際に製造され工業製品分析して、そこに含まれる工学的知見調査する事。
通常の工学的研究(Engineering)の行程逆流(Reverse)する事からリバースエンジニアリング(RE)と呼ばれる

研究開発部門を有する企業であれば、どこでも日常業務としてRE行っている。
ほとんどの工業製品仕様書設計図の類が「企業秘密」として公開されていないため、RE行わず技術開発を行う事はできない
また、多く製品開発に関わった技術者本人しか記憶してないよう非公式技術情報残されている。
技術者世代交代移籍によって既存技術情報散逸する事も少なからずあるため、自社製品分析不定期に行われる

製品抱えている潜在的な欠陥調査するため、あえて先入観持たないスタッフRE行わせる事もある。

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法的側面

リバースエンジニアリングそのものは完全に合法であり、これを罰する法は基本的にない。
ただし、RE分析結果転用し製品販売特許著作権意匠権などの知的財産権抵触する可能性がある。

一部製品では利用許諾契約書にリバースエンジニアリングを禁止する条項明記されている場合がある。
ただし、その旨条項法的に正当なのであるかどうかについては疑問余地もある。

また、明白に違法な意図をもってリバースエンジニアリングが行われた事例少なくない
例えコンピュータウィルス対すRE行えば、より強力で対策困難なコンピュータウィルス作る方法を知る事になる。
ユーザー登録必要なソフトウェア解析したエンジニアは、登録料支払わず不正に利用する方法を知る事になる。
窃盗団家屋の鍵、セキュリティ装置ICカードなどを解析し、それらの装置欺く方法を学ぶ事ができる。

確度の高い技術情報を得るためにスパイ行為を働く事もある。
そうした産業スパイ」は家宅侵入窃盗などの刑事事件社内規定による解雇処分損害賠償などの民事訴訟発展する

軍事におけるリバースエンジニアリング

各国兵器明らかな類似性共通点があるのは偶然ではない。
リバースエンジニアリングなしに成り立たないのは軍需産業例外ではなく兵器基幹技術全て他社解析されている。
特定の企業にしか生産できない兵器」は存在せず、たとえ存在したとしても、解析完了するまでの一時的な優位に過ぎない

例えば、パテント失効した古き良き銃器世界中銃器メーカーによって解析されコピー製品作られている。

戦車軍用機など高度な軍事機密関わる製品例外ではないが、こうした製品REは困難を伴う。
製品解析するためには何らかの方法現物入手するか、スパイ経由情報入手しなければならない
このため鹵獲された他国兵器は、REを行う軍属研究機関移送されることが多い。
また、大規模な軍需企業周辺では常に各国諜報機関暗躍しているとも言われる

この他同盟国から輸入され兵器存在する整備などの際に無断分解してならないとされる部品分解し無理やり技術を得ることも稀にある。
しかし、これは露見すれば外交問題発展するのは想像に難くない





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