メディア露出と社会受容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 19:29 UTC 版)
「ファーリー・ファンダム」の記事における「メディア露出と社会受容」の解説
ファーリーが雑誌に取り上げられた初期の例としては、『WIRED』『Loaded(英語版)』『Vanity Fair』、通信社のセックスコラム『Savage Love(英語版)』などがあり、いずれもファンダムの性的側面を主に報道した。フィクション作品では『ER緊急救命室』『CSI:科学捜査班』『The Drew Carey Show(英語版)』MTVの『Sex2K』『アントラージュ★オレたちのハリウッド』『1000 Ways to Die(英語版)』『Tosh.0(英語版)』『30 ROCK/サーティー・ロック』などの作品にファーリーが登場した。多くのファーリー・ファンは、メディアによるファンダムの取り上げ方は誤解に満ちたものだと主張しており、近年の報道はファンダムにつきまとう虚像やステレオタイプを取り払うようものが中心となっている。「Anthrocon 2006」を取材したリポーターは「ヴァニティ・フェアやMTV、CSIの作り上げた馬鹿馬鹿しいイメージとは異なり、ファーリー・コンベンションは異常者が狐の着ぐるみに身を包み、変態セックスをするようなイベントではなく、この催しの出席者は私達よりもセックスに縁がない」と述べ、「このイベントは参加者どうしが話し合ったり、動物や漫画のキャラクターをスケッチブックに描いたりする」ようなものであると記した。 2007年10月、『Advocate Weekly Newspapers(英語版)』の記者は取材制限が敷かれていた「FurFright 2007」に隠密裏に参加した。しかしコンベンション中では記者が予期していたようなスキャンダラスな行為は起こらず、記者は取材制限がデマ報道を防ぐためのものであったことを理解した。近年のファーリーに関する報道はよりバランスの取れたものとなっている。2009年に英国放送協会が出した記事である『ファーリーとは誰か?(Who are the furries?)』は、擬人化に関する賞であるUrsa Major Awardに選出された初めてのジャーナリズム媒体であった。 プロ野球チームミルウォーキー・ブルワーズのキャスターであるジム・パウエル(英語版)は「Anthrocon 2007」の開催前日のホテルに宿泊してしまい、ファーリーについて否定的な感想を述べた。Anthrocon開催地であるピッツバーグ中心街では、会期中ファーリーを歓迎する企業もあり、Tシャツを作成したり、店頭にチョークで動物の手足を描いたりすることによって参加者を呼び込んでいる。Anthroconの最高経営責任者であるサミュエル・コンウェイ(英語版)は「たいていの人は私達に好奇の視線を送るが、それは良い性質をもつ好奇心旺盛な視線だ。私達は楽しむためここに来ている。人々は私達と共にいることを楽しむ。すべての人が勝利する」と語っている。 2016年にバンクーバーで行われたファーリーコンベンションでは、会場となったホテルがシリア難民の宿泊施設としても使われていた。ホテルの従業員は2つのグループが接触した場合、深刻かつ否定的な文化衝突が起こるかもしれないと懸念、警告したものの、難民の児童はカートゥーンキャラクターのように見える大会参加者の着ぐるみと会って喜びを見せた。半数のファーリー・ファンは「社会は自分たちを否定的な視線で見ている」と考えている。ファーリー・ファンには「性依存者のように描かれることが多い」という理由からメディアや社会調査を信用しない傾向がある。
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