メディアと芸術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 04:38 UTC 版)
グラスゴーとセント・キルダ間でサービスを提供する汽船会社が、わずか18分の短編サイレント映画、「セント・キルダ、ブリテンで最も孤立した島」(en)を委託した。1928年に封切られ、島民の生活シーンをいくつか見ることができる。1937年、セント・キルダ避難の逸話を知ったマイケル・パウエルは、島の過疎化の危険を取り上げた映画作品「世界の果て」(en:The Edge of the World)を撮った。作品はシェトランド諸島のフーラ島で撮影された。作家ドロシー・ダネットは短編小説"The Proving Climb"をセント・キルダを舞台として書き、1973年にScottish Short Storiesというアンソロジーの中の1つとして出版された。 1982年、スコットランド人映像作家で演劇ディレクターのビル・ドライデンは、セント・キルダでの最後の日々を取り上げた映画Ill Fares The Landをチャンネル4の資金で撮ったが、現在は商業販売されていない。 架空の島Laergが、ハモンド・インズの1962年の小説Atlantic Furyに登場するが、ヒルタ島に基づいている。 スコットランドのフォーク・ロックバンド、ランリグ(Runrig)は、アルバムThe Big Wheelの中でEdge of the Worldという曲をレコーディングしている。この曲は孤立して暮らす住民、そして「セント・キルダの男が冬のある日どのように崖の上へ行ったか」を歌っている。スコットランドのシンガー・ソングライター、ブライアン・マクニールは、セント・キルダ出身の放蕩息子、ユアン・ジリーズという落ち着きのない男についての曲を書いた。このユアンは、成功を求めてセント・キルダを離れ、オーストラリア、そしてカリフォルニアで金の採掘をする。曲の中で彼は富を得るが失ってしまうと歌われ、故郷へ帰り、無力になって島に残ることで終わる。Ewan and the Goldは1991年発表のアルバムBack O' The North Windに収録された。この曲は、マクニールによるスコットランド人のディアスポラについてのオーディオ・ヴィジュアルによる献呈となっている。 2005年、ラジオ・タイムス紙の読者世論調査で、セント・キルダはブリテン諸島における第9の最大の自然の驚異と名付けられた。2007年、スコットランド・ゲール語オペラで、島々についての物語St Kilda: A European Operaがスコットランド政府から資金提供を受けた。作品は2007年の夏至に、オーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、スコットランドの6会場で同時に上演された。永続的な遺産の一部として、この制作ではヒルタに長期間時の経過するカメラが残された。 3部構成のBBCドキュメンタリー・シリーズで、セント・キルダについて特集したBritain's Lost Worldが、2009年6月18日より放送が開始された。 1986年と2004年、セント・キルダを描いた切手がイギリス郵政より発行された。セント・キルダは2009年にクライズデール銀行発行の紙幣の新シリーズにも描かれた。住民の歴史的な写真に基づいた画像が5ポンド紙幣の裏に登場する。 2009年、スコットランド・ゲール芸術エージェンシー、Pròiseact nan Ealanは8月29日に、ギャラリーでの展覧会を含む、セント・キルダ避難79年を記念する計画を発表した。Comhairle nan Eilean Siarも、彼らは具体的な場所としてヒルタ島の利用を除外したものの、セント・キルダの歴史を伝える新しいビジター・センターのため企業化可能性調査を計画している。
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