メジャー後の活躍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 15:19 UTC 版)
1965年に、当時西部劇で名を馳せていたロバート・カルプと共に、アメリカンドラマ史上初の黒人俳優として、コメディドラマ『アイ・スパイ』の主演を果たす。しかし放映当初はあまり人気が出ず、ドラマは衰退傾向にあった。その後、少しずつ人気を獲得していき、最終的にはこの年放映されたドラマの中で最も高い視聴率を記録する程にまで成長。結果的におよそ3年間続いた。また、このドラマで彼はエミー賞も受賞している。そして同ドラマの終了と共に、しばしの休息をとる事になった。 その後1969年に、彼自身が司会を務めるシチュエーションコント番組『The Bill Cosby Show』と共に、本格的に芸能活動を再開した。この番組で彼は、実際にテンプル大学で体育学を専攻していた過去の経験を生かし、体育学の高校教師役を演じていた。そして、この番組が終わると同時に、過去に途中で諦めた学業へ専念する為にマサチューセッツ大学へ入学した。1972年には、大学側から文学修士の学位を授与されている。大学卒業後、再び芸能界へ戻った彼は新たに『The New Bill Cosby Show』を発表したが、視聴率がいまいち上がらず、わずか1シーズンで終わってしまう。しかし同時期に放映された、彼の監修による子供向けアニメ番組『Fat Albert and the Cosby Kids』は見事に成功を収め、その後7年間も続いた。当時はこの番組を教材として使用する学校まで現れており、いかにこのアニメが影響力が凄かったかが伺える。ちなみに彼は、この事について論文を書き、マサチューセッツ大学から博士号を授与されている。『Fat Albert and the Cosby Kids』終了後も、新たに『The New Fat Albert and the Cosby Kids』として5年間続いており、前作を含めると結果的に12年間放映された長寿番組となった。 その後も、『Uptown Saturday Night』(1974)、『Let's Do It Again』(1975)、『Mother, Jugs & Speed』(1976)と三年連続でコメディ映画への出演も果たしている。 1984年なると、新たなシチュエーション・コント番組『コスビー・ショー』をNBCでスタートさせた彼だが、これが見事大成功を収め、結果的に1980年代で最も人気のある番組とまで言われるようになる。最終的に、1992年までの約8年間放映された。 1987年には、彼が製作、脚本を務めたコメディ映画『ビル・コスビーのそれ行けレオナルド』も発表された。 そして、特に1990年以降の彼の芸能活動は、目まぐるしいものがあった。主な作品は以下の通り。 放映タイトル詳細1990年 Ghost Dad 彼が主演のコメディ映画。 1992年 You Bet Your Life アメリカの大人気クイズショー。彼が登場したのは、1992年9月から1993年6月まで。 1993年 The Meteor Man コメディ映画。 1994年 I Spy Returns 1994年 The Cosby Mysteries 彼が主演を務めたミステリードラマシリーズ。全部で20話放映された。 1996年 Jack ロビン・ウィリアムズが主演を務めたコメディ映画。 1997年 4 Little Girls スパイク・リーが監督を務めたドキュメンタリー映画。これは、1963年にバーミンガムで起きたテロ事件「16th Street Baptist Church bombing」について描かれたもので、彼は劇中でインタビューを受けている。 1999年 Little Bill アメリカのケーブルチャンネルニコロデオンで放映された子供向け番組。同名のビルの原作本が、原案となっている。2010年12月まで続いた。 2004年 Fat Albert ビルが脚本を務めるコメディ映画。また、本人役で友情出演している。 既に70歳を超えている彼だが、近年も積極的に活動を行っており、2007年にはノースカロライナ州にあるリベラル・アーツカレッジの「ハイ・ポイント大学(High Point University)」の学位授与式でスピーチを行った。そして2009年には、毎年フランスのモントリオールとケベックの二か所で開催されている、世界最大のコメディー・フェスティバル「ジャスト・フォー・ラフズ」(Just for Laughs)の主催者まで務めている。
※この「メジャー後の活躍」の解説は、「ビル・コスビー」の解説の一部です。
「メジャー後の活躍」を含む「ビル・コスビー」の記事については、「ビル・コスビー」の概要を参照ください。
- メジャー後の活躍のページへのリンク