マーレボルジェ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/01 01:35 UTC 版)
「バートル (ダンジョンズ&ドラゴンズ)」の記事における「マーレボルジェ」の解説
第6階層マーレボルジェは元来、岩の斜面が果てしなく続く世界であり、岩崩れと巨礫のなだれが日常的に起こっていた。銅で造られた多数の要塞が、このなだれからの幾ばくかの避難所となっていた。かつてはモロク(英語版)に支配されていたが、彼は応報の乱の後に失脚させられ、ハグ女伯爵マラガールデ(英語版)に取って代わられた。しかしマラガールデの支配は短期間で終わった。彼女の身体はある日突然どこまでも膨張して崩壊し、この階層全体は文字通り彼女の死体の残骸で構成されることとなった。そして現在、マーレボルジェはアスモデウス(英語版)の娘、グラシア(英語版)が支配している。今やこの階層はハグ女伯爵の骨肉で構成されており、生きている。 「圧倒的な地」として、マーレボルジェは悪臭を放つ蒸気、煙、黒い石と灰、炎の噴出する穴、古バートリアンの潜む洞穴と大洞窟で満たされた岩だらけの環境であった。空気は熱く息苦しく、階層全体が険しい傾斜であり平地は存在しなかった。岩崩れと巨礫のなだれと同様に、転落は不変の脅威であった。 第6階層は地獄の他のいかなる階層よりも多くの支配者の入れ替わりがあったことが知られている。マーレボルジェの最古の支配者はアークデヴィルのベヘリット(英語版)(配偶者のバトナと共に)であったが、部下のデヴィル達の昇進に関する規則に違反したため、アスモデウスによって滅ぼされた。その後この階層はバールゼブルによって、彼の代官であるモロクを介して支配された。モロクが応報の乱の後にアスモデウスに反抗した時彼はアヴェルヌスに追放され、他方第6階層の統治権はモロクの愛人であったハグ女伯爵マラガールデに渡された。しかしながらマラガールデは、アスモデウスの娘であり現在の第6階層の支配者であるグラシアによって退けられたため、彼女の治世はごく短命であった。魔物の書II によると、グラシアはハグ女伯爵の死体をマーレボルジェを造り替えるために使用した。そのため、バートルの第6階層は実のところハグ女伯爵の内臓と骨によって構成されていると言っても過言ではない。女伯爵は肉体的には死亡しているが、彼女の生命の本質は未だマーレボルジェに残っている。彼女の喉の残骸からできたトンネルは、軽く呼吸しているかのように膨張と収縮を繰り返している。 マーレボルジェは現在苦悩するレムレー、コルヌゴン、スピナゴンが多く居住する騒々しい場所である。この階層の下級デヴィルの多くは四肢のうち1本の一部または全体を失っているか、あるいはある種の外観上の損傷または疾患を被っている。これはかつてこの階層をバールゼブルとモロクが支配していたことの証しである―両者とも臣民を拷問することを楽しんでいた。 この階層の貴族はかつて、最悪の岩石崩落を防ぐのに役立つ装甲を備えた、銅製の要塞に居住していた。ハグ女伯爵はかつて臣民達の上品さを確認するために、変装してこれらの要塞を巡った。彼女は愚かな蛮行を嫌悪しており、そのような行為を犯す者達を滅ぼした。 ハグ女伯爵の死亡後、ごくわずかの貴族だけが裏切ってグラシアについたため粛正されず、今やこの地獄の王女と共にマラガールデの頭蓋骨から形成されたグロテスクな5階建ての宮殿に居住している。 ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版ではマーレボルジェの歴史は多くがそのまま維持されている。マーレボルジェの住人はバーブド・デヴィル、カンビオン、チェイン・デヴィル、レギオン・デヴィルの熟練兵、サキュバスなどである。ヘルワスプ・デヴィル―流血戦争の間にグラシアによって買収されたメゾデーモン―はグラシアの歓喜の庭園に巣を構えている。
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