マジェスティ125
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 03:50 UTC 版)
「ヤマハ・マジェスティ」の記事における「マジェスティ125」の解説
マジェスティ125には台湾製造車と欧州仕様車の2種類がある。台湾車は車体とエンジンの開発を日本の本社が行い、欧州車の車体はイタリアのヤマハ欧州R&Dセンターで開発が行われた。動力性能の違いは台湾車がスタートダッシュに重点を置いた仕様に比べ、欧州車は高速型に設定されている。 台湾車(YP125/5CA)は台湾山葉機車工業が1998年から製造が開始され、当初はキャブレター仕様のみが製造されていた。2000年にマイナーチェンジされ、ハザード&パッシングスイッチに加えリアブレーキにパーキング機能を装備。スクリーンがそれまでのクリアからライトスモークに、DXのボディカラーがツートンからストロボへと変更。翌2001年には全車ウインカーがスモーク・クリアレンズに変更された。そして台湾現地の排気ガス(第4期)規制対応のため、始動性能が向上したヤマハスクーター初となるフューエルインジェクション (FI) を採用したマジェスティ125FIが2002年9月に登場。キャブレター仕様とFI仕様の2本立てで製造されていたが、現地での排気ガス規制をクリアできないキャブレター車は輸出専用となる。2005年にはキャブレター車はラインナップから外されFI仕様のみとなった。全長2065㎜と排気量に比べて大柄なボディが特徴的で、一見すると125ccクラスには見えないほどの車格を持っていた。2008年7月にラインアップから外されたが、これは現地の新しい排気ガス(第5期)規制が2009年1月より実施されたことや、主な輸出先の日本でも2008年9月から125ccクラスの自動車排出ガス規制が強化され輸入販売が難しくなったことが重なったためである。 この台湾車は性能の良さに加え車格や外装の高級感の割に価格が手頃なことから、当初日本への並行輸入が盛んに行われた。そして「コマジェ」の通称が付けられるほど、日本メーカーにおける日本国外生産車の存在を国内に広めた先駆的モデルとなった。2004年にはプレストコーポレーションにより日本での正規輸入取扱・販売を開始。しかし2008年騒音規制における原付二種クラスの厳しい新車加速騒音規制値をクリアできず同年、販売終了となった。 欧州車(YP125)は国内メーカー初となる欧州現地生産4サイクルスクーター。排気量を上げた150と180も製造され、エンジンはイタリア、モトーリ・ミナレリ社製で車体はYMES(ヤマハスペイン工場)で生産されている。欧州車の初期型のリヤブレーキはドラムであったが、後にディスクブレーキに改良された。なお欧州車の150ccと180ccは、2006年モデルをもって生産を終了し、125ccも現在は販売が終了している。
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