ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰の意味・解説 

ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 00:35 UTC 版)

アンジュー帝国」の記事における「ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰」の解説

ジョンノルマンディーアンジュー支配弱まるに対してブリテン諸島支配確実にした。ジョン1208年に南ウェールズへ、1209年スコティッシュ・ボーダーズスコットランド辺境)へ、1210年アイルランドへ、1211年に北ウェールズ遠征した。これらの遠征おおむね成功収めたジョンは全財産駆使してフランス遠征必要な資金集めたユダヤ人への臨時追加的課税収入もたらしたが、他方教会土地全部差し押さえたことでジョン教皇インノケンティウス3世破門されることになった1212年ジョンフランスへ侵攻着手したが、ウェールズでの反乱計画遅らせ、しかもイングランドでの有力貴族バロン)の反乱が更に悪化させた。フィリップ2世もこの時にイングランドへ遠征企てたが、その軍隊ダム停泊中にソールズベリー伯ウィリアム・ド・ロンゲペー(長剣ウィリアム)によって壊滅せしめられた。この報を聞いたジョン全軍ポワトゥー向けて出港するよう命じたジョン1214年ラ・ロシェル上陸してブローニュルノー1世フランドル伯フェラン、甥に当たる神聖ローマ皇帝オットー4世連携したジョン同盟者達はフランス北部攻撃してジョン南部攻撃することになったジョンガスコーニュ向かいアジャンに兵を駐屯させようとしたが追い返された。ノルマンディーとは異なりフィリップ2世忠誠転換したポワトゥー地方侵攻出来ないでいた。ロンドンからパリへ向かうには、南部経由よりもノルマンディー経由の方が容易であったこのようなことからフィリップ2世は自らの努力ノルマンディー集中させた。 剣は2つ方向振るわれた。フィリップ2世にとっては、ノルマンディーから容易にイングランド侵攻できるということその結果ポワトゥー強力な王の存在感のない地域として残された。ジョンは、リュジニャン家にサントンジュ、オレロン島与え、更にトゥールーズアンジュー将来譲渡する可能性見せた見返りとして、娘のジョーンリュジニャン息子ユーグ10世と婚約させた。これらはリュジニャン家莫大な収穫物となったが、ジョンはこれを「服属させた」と言った当時ピエール1世ブルターニュとなっていた。ピエール1世フランス王忠実ではあったが、そのブルターニュへの支配主張極めて弱いものだったどちらかと言えば死んだアルテュールの姉アリエノールの方がブルターニュ強く要求していた。ジョンアリエノールを捕えて、ピエール1世への脅しとして使う一方でピエール1世に対してリッチモンド提供することで誘惑したピエール忠誠先を変えるのを拒否し、兄のドルーロベール3世ナント付近で捕えられてもその立場は変わらなかった。 ジョンアンジェ入りロッシュ=オ=モワーヌで新造された城を占領した。しかし王太子ルイ軍隊率いてシノンから駆けつけたため、ジョン退却余儀なくされた。これらの失敗にもかかわらずジョン少なくともカペー家軍隊分散化させるという点で同盟者仕事容易にするという最低の仕事成し遂げた。そしてブーヴィーヌの戦い起こり彼の同盟者全てフィリップ2世撃破された。 フランドル伯フェランは捕えられて投獄された。 オットー4世危うく捕虜なりかけるところで逃げられた。しかしドイツにおけるオットー4世立場弱まりハインリヒ6世息子であるフリードリヒ2世帝位奪われた(フリードリヒ2世フィリップ2世同盟していた)。以後帝位取り戻せず、1218年没したブローニュ伯ルノー・ド・ランマルタンは獄中衰弱して自殺した。 ウィリアム・ド・ロンゲペーは直接イングランド軍を指揮していたが捕虜となり、後にロベール3世交換された(ロベール3世の父ロベール2世はこの戦い加わっていた)。 ジョン威信は地に堕ち、イングランド経済破産し失敗した略奪者として見られるようになった。彼が集めることの出来た資金のすべてそして権力全て無に帰し彼の同盟者はすべて死ぬか、捕えられるかした。

※この「ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰」の解説は、「アンジュー帝国」の解説の一部です。
「ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰」を含む「アンジュー帝国」の記事については、「アンジュー帝国」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰」の関連用語

ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ブリテン諸島への遠征とフランスへの回帰のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのアンジュー帝国 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS