モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 | Konzert für Klavier und Orchester Nr.27 B-Dur K.595 | 作曲年: 1791年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 第1楽章 Mov.1 Allegro | 13分00秒 | No Image |
2 | 第2楽章 Mov.2 Larghetto | 7分30秒 | No Image |
3 | 第3楽章 Mov.3 Allegro | 8分30秒 | No Image |
作品解説
モーツァルト最後のピアノ協奏曲。作品の完成は1791年1月5日だが、第1楽章の最初部分の五線紙が1788年に使用されていたものと同質であることから、ピアノ協奏曲《戴冠式》や三大交響曲と同じ時期に着手されていた可能性が考えられる。
いずれにしても、晩年の数年間、モーツァルトは失われてしまった名声の回復に奔走していた。しかし、歌劇《フィガロの結婚》や《ドン・ジョヴァンニ》の成功にもかかわらず、オーストリアの不安定な情勢も相まって、モーツァルトの音楽活動が以前のように回復することはなかった。こうした状況下で生み出されたこの協奏曲には、付点を伴った軽やかさと明るい響きはあるものの、どこか諦観にも似た穏やかさを内包している。
初演は同年3月4日、クラリネット奏者J.ベーアの演奏会において。これがモーツァルト最後の舞台となった。もっとも、すでに1月のナポリ王夫妻のヴィーン訪問を祝した演奏会のひとつにおいて、弟子のプロイヤーの独奏で初演を果たしていたという説もあるのだが。
この協奏曲の作曲家自身による第1、3楽章のカデンツァが『カデンツァ集』(アルタリア社1801年、アンドレ社1804年)の中に残っている。また第3楽章のアインガングもそこに載っているが、信憑性に疑いがある。
第1楽章:アレグロ、変ロ長調、4/4拍子。協奏的ソナタ形式。全体として落ち着いた雰囲気であるが、頻繁な転調や半音階、対位法的パッセージなどが印象的である。ところで、いくつかの楽譜(例えば旧モーツァルト全集など)では、第46小節に続く7小節が欠如していることに注意を要する。これはモーツァルトが自筆譜に記譜し忘れたのに起因するが、その後の彼の処置からして、この7小節が挿入されるのは間違いない。
第2楽章:ラルゲット、変ホ長調、2/2拍子。三部形式。つぶやくような独奏ピアノによって始まる。楽章を通して、ピアノは華麗なパッセージよりもこうした旋律を受け持っている。
第3楽章:アレグロ、変ロ長調、6/8拍子。ロンド形式。前2楽章とは雰囲気を変えて軽やかで楽しげなロンド主題で始まるが、フィナーレにふさわしい壮大さも備え、最後はトゥッティによるユニゾンで決然と曲を閉じる。
ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)
(ピアノ協奏曲 第27番 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/26 10:03 UTC 版)
ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K. 595 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1791年に作曲したピアノ協奏曲であり、モーツァルトが作曲した最後のピアノ協奏曲である。
- ^ a b c d MORZART PIANO CONCERTOS NO.21,NO.27 THE CHAMBER ORCHESTRA OF EUROPE MURRY PERAHIA(SONY SRCR 2040 海老沢敏 ライナーノーツ)
- ^ Deutsch, Otto Erich (1965) Mozart: A Documentary Biography. Stanford: Stanford University Press. p.387
- ^ Dexter Edge, "Mozart's Reception in Vienna 1787–1791, in Wolfgang Amadé Mozart: Essays on his Life and his Music, (Oxford, Clarendon 1996), p. 90
- 1 ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)とは
- 2 ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)の概要
- 3 曲の構成
- 4 脚注
「ピアノ協奏曲 第27番」の例文・使い方・用例・文例
- ピアノ協奏曲
- その曲はピアノ協奏曲に編集された。
- 6月21日の本選で,上原さんはチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」とラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」を演奏した。
- そのとき,彼女は偶然,ラヴェルのピアノ協奏曲を聞き,自分と千秋(玉(たま)木(き)宏(ひろし))が舞台でその曲を一緒に演奏している姿を想像する。
- 千秋は彼女がショパンのピアノ協奏曲を演奏するのを見るためにはるばるプラハまで行く。
- 内田さんはクリーブランド管弦楽団と共演したモーツァルトのピアノ協奏曲の演奏で最優秀器楽ソリスト演奏(オーケストラとの共演)賞を受賞した。
- 浅田選手は,ショートプログラムではショパンのノクターンのうちの1曲,フリーではラフマニノフのピアノ協奏曲第2番に合わせて演技すると述べた。
- フリーについて,浅田選手は「私はラフマニノフのピアノ協奏曲がとても好きです。」と述べた。
- 翌日のフリーでは浅田選手はラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」に合わせて滑った。
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