作曲と演奏の経緯とは? わかりやすく解説

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作曲と演奏の経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 02:20 UTC 版)

ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)」の記事における「作曲と演奏の経緯」の解説

モーツァルト自身による作品目録によれば本作モーツァルト最期の年である1791年1月5日完成した記されており、この年作品目録はこの曲からスタートしている。前作の第26番『戴冠式』(K. 537)からは3年間のブランクがあるが、これはこの頃には既にモーツァルト人気低迷しており、会員集まらないために3年以上も予約演奏会を開くことが出来ない状態であり、このためピアノ協奏曲作曲するチャンスには恵まれなかったためである。1790年フランクフルト・アム・マインへの旅行中に、ウィーン戻った際には再び予約演奏会を開くするつもりで、この演奏会プログラムを飾るためにこの協奏曲作曲したのだった。 しかし、本作実際に演奏されたのは、1791年3月4日宮廷料理人イグナーツ・ヤーン邸において催され演奏会においてであり、友人であるクラリネット奏者ヨーゼフ・ベーアから出演依頼受けたモーツァルトは、1788年第1楽章を手がけていた本作完成させて演奏行ったのだった。この演奏会モーツァルトにとって演奏者としてステージ登場した最後機会となっている。なお、この演奏会ではモーツァルトのかつての恋人義姉のアロイジア・ランゲがモーツァルトアリア歌った本作はその清澄そのものといえるスタイル曲想からそれまでモーツァルトピアノ協奏曲一線を画すものであり、同じ年に書かれた『クラリネット協奏曲 イ長調』(K. 622)やオペラ『魔笛』K. 620)などの最晩年作品共通する音調示しており、自然に流れ、あふれるような楽想インティメイト響き単純ながら円熟した強固な構成感など、それらは同時に諦観」「諦め朗らかさ」(アルフレート・アインシュタイン)に支えられている。現代も本作は、モーツァルトピアノ協奏曲中でも演奏回数が最も多いものの一つである。

※この「作曲と演奏の経緯」の解説は、「ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)」の解説の一部です。
「作曲と演奏の経緯」を含む「ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)」の記事については、「ピアノ協奏曲第27番 (モーツァルト)」の概要を参照ください。

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