パイオニア・ビーナス
名称:パイオニア・ビーナス1〜2号(Pioneer Venus)
小分類:金星探査
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:パイオニア・ビーナス1号:1978年5月20日/パイオニア・ビーナス2号:1978年8月8日
運用停止年月日:パイオニア・ビーナス1号:1992年10月/パイオニア・ビーナス2号:1978年12月9日
打ち上げ国名:アメリカ
打ち上げロケット:アトラス・セントール
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
パイオニア・ビーナス(金星)シリーズは、1号のオービター(軌道周回機)と、2号のマルチプローブ(プローブは探測器のこと)から成り、それぞれ金星周回軌道と大気中から同時に観測をおこない、金星の様子を全体として調べることが目的でした。先に打ち上げられたパイオニア・ビーナス1号は、1978年12月4日に金星の衛星となり、上空から紫外線で雲の画像を撮ると同時に、レーダーで雲の下の地形を観測しました。
後から打ち上げられて近道を通ったパイオニア・ビーナス1号は、金星に近づくと大小4基のプローブを切り離し、全部で五つに分かれて金星の表面のあちこちに突入しました。本体は、大気との摩擦で燃え尽きましたが、プローブは熱から守られ、降下しながら大気の観測データを送信してきました。小プローブ3基はそのまま落下し、大プローブはパラシュートで減速しましたが、どれも地表に落下した際の衝撃に耐えるようには作られていませんでした。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
パイオニア・ビーナス1号:直径2.53m、高さ1.22mの円筒形。打上げ時の重量は553kg。
パイオニア・ビーナス2号:本体は直径2.53m、高さ1.22mの円筒形。その上に重量317kgの大型プローブ1基と、93kgの小型プローブ3基を搭載しています。
2.どんな目的に使用されたの?
パイオニア・ビーナス1号:金星周回軌道上からの金星大気、地形の観測です。
パイオニア・ビーナス2号:金星大気の成分、温度、風向風速の観測です。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
パイオニア・ビーナス1号:金星のレーダー地図作成。
パイオニア・ビーナス2号:金星の大気の循環モデルの作成。金星大気中の重水素の多さから、金星がかつて大量の水を有していたことを証明しました。大気の96.5%は二酸化炭素、3.5%は窒素でした。
4.打ち上げ・飛行の順序はどうなっているの?
1974年2月5日、金星まで5768kmに接近、重力アシストで方向転換後、1974年3月29日に水星に最初の接近観測(703km)しました。同年9月21日に第2回目の接近(4万8069km)、1975年3月16日に第3回目の接近(327km)をしました。
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