パイオニア5号とは? わかりやすく解説

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パイオニア5号

分類:月・惑星探査
名称:パイオニア5〜9号、E
小分類:太陽深宇宙探査
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:パイオニア5号(1960年3月11日)/パイオニア6号(1965年12月16日)/パイオニア7号(1966年8月17日)/パイオニア8号(1967年12月13日)/パイオニア9号(1968年11月8日)/パイオニアE(1969年8月27日)
運用停止年月日:パイオニア5号(1960年6月26日)/パイオニアE(1969年8月27日)
打ち上げ国名:アメリカ
打ち上げロケット:パイオニア5号:ソア・エイブル/パイオニア6〜9号/E:デルタE(TAD)
打上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
国際標識番号:パイオニア5号(1960001A)/パイオニア6号(1965105A)/パイオニア7号(1966075A)/パイオニア8号(1967123A)/パイオニア9号(1968100A)

パイオニア5号から9号までのシリーズは、太陽系内空間太陽自身調査するため打ち上げられ探査機で、地球同じく太陽を回る人工惑星軌道乗せられました。パイオニア5号は、地球と金星の間に当たる0.8061×0.995AU(天文単位)の軌道打ち上げられパイオニア6号も0.814×0.985AUの軌道に、9号0.75×1.0AUの軌道に乗りましたパイオニア7号は、地球火星の間の1.010×1.125AUの軌道送られ8号1.0×1.1AUの軌道に乗りました
パイオニア探査機は、これらの軌道から、太陽から流れ出す粒子である太陽風や、太陽爆発的活動フレアなどを観測し太陽活動地球伝えてきました。なお、パイオニア10号になるはずの探査機打上げ失敗してパイオニアE呼ばれてます。

1.どんな形をして、どんな性能持っているの?
パイオニア6号は、直径1m、高さ0.9mの円筒形をしています。打ち上げ時の重量は63kgです。

2.どんな目的使用されたの?
太陽系空間磁場放射線微小隕石などの観測です。

3.宇宙でどんなことをし、今はうなっているの?
太陽風太陽フレアなどのデータ送信です。

4.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
パイオニア5号はソア・エイブル、パイオニア6〜9号デルタ・ロケットによって打ち上げられ地球と同じ、太陽を回る人工惑星軌道乗せられました。


パイオニア5号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/31 08:46 UTC 版)

パイオニア5号
打上機ソー・エイブルに据え付けられたパイオニア5号
所属 アメリカ航空宇宙局
主製造業者 TRW
任務 惑星間空間
周回対象 太陽
打上げ日時 1960年3月11日13:00:00(UTC
打上げ機 ソー
COSPAR ID 1960-001A
質量 43 kg
軌道要素
離心率 0.1689
軌道傾斜角 3.35°
遠点高度 0.9931 AU
近点高度 0.7061 AU
軌道周期 311.6日
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パイオニア5号 (Pioneer 5) は、アメリカ航空宇宙局パイオニア計画で用いた探査機で、地球金星の軌道の間の惑星間空間を調査することを目的とした。1960年3月11日13時00分 (UTC) にケープカナベラル空軍基地第17発射施設より打上げられた[1]。軌道上での乾質量は43 kgであった。直径0.66 mの球形で、幅1.4 mの4枚の太陽電池パネルが設置され、0.806 × 0.995 AUの太陽周回軌道を周回した。この探査機により、惑星間磁場の存在が確認された[2]。パイオニア5号は、パイオニア計画で最も成功した探査機となった。

設計・機器

直径0.66 mの球形で、幅1.4 mの4枚のソーラーパネルが設置されている。また、4つの科学機器が備えられている。

  1. 3軸一致無指向性比例係数望遠鏡:太陽エネルギー粒子線を検出し、地球に捕らえられた放射を観測する。E > 75 MeVの光子、E > 13 MeVの電子を検出出来る[3]
  2. 磁気センサ:地磁気境界付近、惑星間空間磁場を測定する[4][5]。1マイクロガウスから12ミリガウスの磁場を測定可能。1つのコイルがスピン軸に垂直な磁場を測定するように機体に取付けられた。測定結果は、アナログとデジタルの両方で出力される[6]
  3. 電離箱ガイガー=ミュラー計数管宇宙線を測定する。探査機スピン軸に垂直に取付けられた[7]
  4. 流星塵運動量分光計:2つの振動板マイクロフォンより構成される。流星塵粒子を検出し、それらの運動量を測定するために用いられた[8]

ミッション

探査機は、磁気センサで測定した磁場データを地球へ送信した。測定の結果、平穏な状態の惑星間磁場中央値は、5 γ ± 0.5 γであった[9]。また探査機は、惑星間領域での太陽フレアの子や宇宙線放射も測定した。流星塵検出器は、データシステムが飽和してしまったために運用出来なかった[8]

パイオニア5号と試験装置

記録されたデジタルデータは、探査機の地球からの距離とアンテナの大きさに依って1、8または64 Bit/sであった。太陽電池の重量制限から、遠隔送信機を連続運用することは困難であった。1日当たり、25分間の4度の運用が予定され、特別な目的がある際には、時間延長が認められる場合もあった。合計138.9時間運用が行われ、3MBを超えるデータが受信された。データの多くは、ジョドレルバンク天文台のラヴェル望遠鏡とカエナ・ポイント衛星追跡ステーションで受信された。データ受信は1960年4月30日まで続き、それ以降は、弱いシグナルが伝送ノイズにまぎれて受信出来なくなった。1960年6月26日には、最遠距離となる360万 km離れた探査機からのシグナルがジョドレルバンク天文台で受信されたが、その頃にはシグナルが弱くなり過ぎてデータを取得することは出来なかった[10]

出典

  1. ^ Chronology - Quarter 1 1960”. Encyclopedia Astronautica. 2007年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月31日閲覧。
  2. ^ "The Pioneer Spacecraft". NASAFacts. NF-31/Vol 4, No. 3. U.S. Government Printing Office, 1967.
  3. ^ NSSDC Master Catalog: Proportional Counter Telescope”. NASA. 2008年1月31日閲覧。
  4. ^ Coleman, Jr., P.J., Davis, Jr., Sonett, C.P. (July 15, 1960). “Steady Component of the Interplanetary Magnetic Field: Pioneer V” (fee required). Physical Review Letters 5 (2): 43 - 46. Bibcode1960PhRvL...5...43C. doi:10.1103/PhysRevLett.5.43. 
  5. ^ Dungey, J.W. (January 15, 1961). “Interplanetary Magnetic Field and the Auroral Zones” (fee required). Physical Review Letters 6 (2): 47 - 48. Bibcode1961PhRvL...6...47D. doi:10.1103/PhysRevLett.6.47. 
  6. ^ NSSDC Master Catalog: Search-Coil Magnetometer”. NASA. 2008年1月31日閲覧。
  7. ^ NSSDC Master Catalog: Ion Chamber and GM Tube”. NASA. 2008年1月31日閲覧。
  8. ^ a b NSSDC Master Catalog: Micrometeorite Spectrometer”. NASA. 2008年1月31日閲覧。
  9. ^ Greenstadt, E.W. (July 1966). “Final Estimate of the Interplanetary Magnetic Field at 1 A.U. from Measurements made by Pioneer V in March and April 1960” (fee required). Astrophysical Journal 145 (1): 270-295. Bibcode1966ApJ...145..270G. doi:10.1086/148761. 
  10. ^ NSSDC Master Catalog: Pioneer 5”. NASA. 2008年1月31日閲覧。

外部リンク



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