ドバイターフとは? わかりやすく解説

ドバイターフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/05 18:20 UTC 版)

ドバイターフ
Dubai Turf
開催国 アラブ首長国連邦
主催者 ドバイレーシングクラブ
競馬場 メイダン競馬場
第1回施行日 1996年3月27日
2021年の情報
距離 芝1800m(約8.95ハロン[1]
格付け G1[1]
賞金 1着賞金290万米ドル
賞金総額500万米ドル[1]
出走条件 サラブレッド北半球産4歳以上
南半球産3歳以上
負担重量 北半球産馬、南半球産4歳以上馬57kg
南半球産3歳馬54.5kg、牝馬2kg減
テンプレートを表示

ドバイターフDubai Turfアラビア語: دبي تيرف)は、アラブ首長国連邦メイダン競馬場で行われる競馬の競走である。

ドバイワールドカップミーティングの一環として、ドバイワールドカップドバイシーマクラシックなどと共に開催されるG1競走。

概要

1996年に「ドバイデューティフリー (Dubai Duty Free)」の名称で創設[2]。2015年より現名称に改められた[2]

1999年まではドバイワールドカップと同様にナド・アルシバ競馬場のダート2000mで行われていた[2]が、2000年より芝1800mに変更[2]。これにより、世界各国から中距離の精鋭馬が集うレースへと様相が一変した[2]。その後、2002年に距離を1777mに短縮した[2]が、施行場がメイダン競馬場に変更された2010年から再び1800mとなった[2]

国際競馬統括機関連盟 (IFHA) が公表した2012年から2014年の年間レースレーティング[注 1]の平均値に基づく「世界のトップ100GIレース」によると、ドバイターフは全体の43位にランキングされた。ドンカスターマイル (Star Doncaster Mile) とは同順位で、TJスミスステークスダイヤモンドジュビリーステークス(ともに41位)に次ぐ評価となっている[3]

2015年から2019年までは賞金総額600万米ドルだったが、2021年は賞金総額が400万米ドルに減額されている。2022年は賞金総額500万米ドル。[4]

歴史

  • 1996年 - ナド・アルシバ競馬場にてダート2000mで創設。
  • 1999年 - 国際リステッドから国際G3に認定。
  • 2001年 - 国際G2に昇格。
  • 2002年 - 国際G1に昇格。
  • 2010年 - 施行場をメイダン競馬場に変更。
  • 2015年 - 名称を「ドバイターフ」に変更。
  • 2020年 - 新型コロナウイルスの世界的な感染の拡がりに伴い、参加者の健康を守るため中止[5]
  • 2022年 - ロードノースパンサラッサが本競走初の同着。ロードノースが本競走初の連覇[6]
  • 2023年 - ロードノースが本競走初の3連覇[7]

歴代優勝馬

回数 施行日 調教国・優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師
第1回 1996年3月27日 Key Of Luck 牡5 2:03.77 G.スティーヴンス K.マクローリン
第2回 1997年4月3日 Tamayaz 牡5 2:02.20 L.デットーリ S.ビン・スルール
第3回 1998年3月28日 Annus Mirabilis 牡6 2:04.32 G.スティーヴンス S.ビン・スルール
第4回 1999年3月28日 Altibr 牡4 2:00.79 R.ヒルズ S.ビン・スルール
第5回 2000年3月25日 Rhythm Band 騸4 1:48.60 T.ダーカン S.ビン・スルール
第6回 2001年3月24日 Jim and Tonic 騸7 1:47.83 G.モッセ F.ドゥーメン
第7回 2002年3月23日 Terre a Terre 牝5 1:48.75 C.スミヨン E.リボー
第8回 2003年3月29日 Ipi Tombe 牝4 1:47.61 K.シーア M.デ・コック
第9回 2004年3月27日 Paolini 牡7 1:49.36 E.ペドロザ A.ヴェーラー
Right Approach 牡5 W.マーウィング M.デ・コック
第10回 2005年3月26日 Elvstroem 牡5 1:50.54 N.ローウィラー T.ヴァジル
第11回 2006年3月25日 David Junior 牡4 1:49.65 J.スペンサー B.ミーハン
第12回 2007年3月31日 Admire Moon 牡4 1:47.94 武豊 松田博資
第13回 2008年3月29日 Jay Peg 牡4 1:46.20 A.マーカス H.ブラウン
第14回 2009年3月28日 Gladiatorus 牡4 1:46.91 A.アジテビ M.ビン・シャフヤ
第15回 2010年3月27日 Al Shemali 牡6 1:50.84 R.フレンチ A.アル・ライヒ
第16回 2011年3月26日 Presvis 騸7 1:50.21 R.ムーア L.クマーニ
第17回 2012年3月31日 Cityscape 牡6 1:48.65 J.ドイル R.チャールトン
第18回 2013年3月30日 Sajjhaa 牝6 1:47.93 S.デソウサ S.ビン・スルール
第19回 2014年3月29日 Just a Way 牡5 R1:45.52 福永祐一 須貝尚介
第20回[8] 2015年3月28日 Solow 騸5 1:47.76 M.ギュイヨン F.ヘッド
第21回[9] 2016年3月26日 Real Steel 牡4 1:47.17 R.ムーア 矢作芳人
第22回[10] 2017年3月25日 Vivlos 牝4 1:50.20 J.モレイラ 友道康夫
第23回[11] 2018年3月31日 Benbatl 牡4 1:46.02 O.マーフィー S.ビン・スルール
第24回[12] 2019年3月30日 Almond Eye 牝4 1:46.78 C.ルメール 国枝栄
第25回[13] 2021年3月27日 Lord North 騸5 1:46.46 L.デットーリ J.ゴスデン
第26回[14] 2022年3月26日 Lord North 騸6 1:45.77 L.デットーリ J.ゴスデン
Panthalassa 牡5 吉田豊 矢作芳人
第27回[15] 2023年3月25日 Lord North 騸7 1:47.40 L.デットーリ J.ゴスデン
第28回[16] 2024年3月30日 Facteur Cheval 騸5 1:45.91 M.ギュイヨン J.レニエ
第29回[17] 2025年4月5日 Soul Rush 牡7 1:45.84 C.デムーロ 池江泰寿

日本調教馬の成績

脚注

注釈

  1. ^ 年間レースレーティングは、個々のレースにおける上位4頭のレーティングを年度末のランキング会議で決定した数値に置き換え算出した平均値。なお、牝馬限定競走以外のレースで、対象馬が牝馬の場合はアローワンスが加算される(日本の場合+4ポンド)。

出典

  1. ^ a b c 2022 ドバイ・ワールドカップ・デイ施行競走 登録要綱(簡易版) - ジャパン・スタッドブック・インターナショナル、2021年2月26日閲覧
  2. ^ a b c d e f g ドバイワールドカップデー特集 - netkeiba.com、2015年3月28日閲覧
  3. ^ THE WORLD'S TOP 100 G1 RACES for 3yo's and upwards (PDF) - 日本中央競馬会、2015年3月7日閲覧
  4. ^ 2021 ドバイ・ワールドカップ・デイ施行競走 登録要綱(簡易版) - 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (JAIRS)”. www.jairs.jp. 2021年2月26日閲覧。
  5. ^ ドバイWCデーの中止が決定、アーモンドアイらはすでに現地入り | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年8月11日閲覧。
  6. ^ 【ドバイターフ】ゴール前で歴史的激闘、パンサラッサとロードノースが同着優勝 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年8月11日閲覧。
  7. ^ 【ドバイターフ】ロードノースが3連覇達成! ダノンベルーガは猛追及ばず惜敗 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2024年8月11日閲覧。
  8. ^ 2015年レース結果 - レーシングポスト 2015年3月29日閲覧
  9. ^ Results From The 3.45 Race At Meydan (UAE)” (英語). Racing Post (2016年3月26日). 2016年3月26日閲覧。
  10. ^ 2017年ドバイターフ日本中央競馬会、2017年3月26日閲覧
  11. ^ 2018年レース結果日本中央競馬会、2018年4月1日閲覧
  12. ^ 【ドバイターフ】アーモンドアイ、初挑戦で世界V!(1/2ページ) - サンケイスポーツ、2019年3月31日配信、同日閲覧
  13. ^ 2021年レース結果”. レーシングポスト (2021年3月27日). 2021年3月28日閲覧。
  14. ^ 2022年レース結果”. レーシングポスト (2022年3月26日). 2022年3月28日閲覧。
  15. ^ 2023年レース結果”. レーシングポスト (2023年3月25日). 2023年3月26日閲覧。
  16. ^ 2024年レース結果”. レーシングポスト (2024年3月30日). 2024年3月31日閲覧。
  17. ^ 2025年レース結果”. レーシングポスト (2025年4月5日). 2025年4月6日閲覧。

外部リンク


ドバイターフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)

日本調教馬の日本国外への遠征」の記事における「ドバイターフ」の解説

1996年ドバイデューティーフリーの名でナド・アルシバ競馬場ダート2000メートル競走として創設され1999年国際G32001年国際G22002年国際G1に昇格2015年に名称がドバイターフへ変更された。2000年から1800メートル2002年からは1777メートル行われ2010年からはメイダン競馬場1800メートル行われている。日本調教馬これまで6勝しており(2007年アドマイヤムーン2014年ジャスタウェイ2016年リアルスティール2017年ヴィブロス2019年アーモンドアイ2022年パンサラッサ)、ドバイワールドカップデー中でも日本馬活躍が目立つレースである。 回施行日参戦馬名英語表記性齢騎手管理調教師着順出典第6回 2001年0324日 イーグルカフェ Eagle Cafe 牡4 武豊 小島太 9着 第11回 2006年0325日 ハットトリック Hat Trick 牡5 O.ペリエ 角居勝彦 12アサクサデンエン Asakusa Den'en 牡7 武豊 河野通文 16第12回 2007年0331日 アドマイヤムーン Admire Moon 牡4 武豊 松田博資 1着 ダイワメジャー Daiwa Major 牡6 安藤勝己 上原博之 3着 第13回 2008年0329日 ウオッカ Vodka 牝4 武豊 角居勝彦 4着 アドマイヤオーラ Admire Aura 牡4 安藤勝己 松田博資 9着 第14回 2009年0328日 ウオッカ Vodka 牝5 武豊 角居勝彦 7着 第17回 2012年0331日 ダークシャドウ Dark Shadow 牡5 福永祐一 堀宣行 9着 第19回 2014年0329日 ジャスタウェイ Just a Way 牡5 福永祐一 須貝尚介 1着 ロゴタイプ Logotype 牡4 C.デムーロ 田中剛 6着 トウケイヘイロー Tokei Halo 牡5 武豊 清水久詞 7着 第21回 2016年0326日 リアルスティール Real Steel 牡4 R.ムーア 矢作芳人 1着 第22回 2017年0325日 ヴィブロス Vivlos 牝4 J.モレイラ 友道康夫 1着 第23回 2018年0331日 ヴィブロス Vivlos 牝5 C.デムーロ 友道康夫 2着 リアルスティール Real Steel 牡6 M.バルザローナ 矢作芳人 3着同着 ディアドラ Deirdre 牝4 C.ルメール 橋田満 クロコスミア Crocosmial 牝5 岩田康誠 西浦勝一 7着 ネオリアリズム Neorealism 牡7 J.モレイラ 堀宣行 8着 第24回 2019年0330日 アーモンドアイ Almond Eye 牝4 C.ルメール 国枝栄 1着 ヴィブロス Vivlos 牝6 M.バルザローナ 友道康夫 2着 ディアドラ Deirdre 牝5 J.モレイラ 橋田満 4着 第25回 2021年0327日 ヴァンドギャルド Vin de Garde 牡5 M.バルザローナ 藤原英昭 2着 第26回 2022年0326日 パンサラッサ Panthalassa 牡5 吉田豊 矢作芳人 1着同着 ヴァンドギャルド Vin de Garde 牡6 M.バルザローナ 藤原英昭 3着 シュネルマイスター Schnell Meister 牡4 C.ルメール 手塚貴久 8着

※この「ドバイターフ」の解説は、「日本調教馬の日本国外への遠征」の解説の一部です。
「ドバイターフ」を含む「日本調教馬の日本国外への遠征」の記事については、「日本調教馬の日本国外への遠征」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ドバイターフ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドバイターフ」の関連用語

ドバイターフのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドバイターフのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのドバイターフ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの日本調教馬の日本国外への遠征 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS