チャイナエアラインの対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 14:22 UTC 版)
「チャイナエアライン120便炎上事故」の記事における「チャイナエアラインの対応」の解説
CIは事故当日の夜に記者会見を行い、事故を起こした事について謝罪を表明した。翌21日に社長が来日し、まだ沖縄に滞在していた乗客に見舞金として一人につき$100(当時の為替レートで約11,500円)を渡した。また、23日に、荷物の補償金を支払うと表明した。 また、捜査当局の許可を得て、8月21日に事故機の会社標識(尾翼の梅の花のマーク)や社名(CHINA AIRLINESのロゴ)を白く塗りつぶした。これは、座礁や事故を起こした民間船舶が煙突部分の標識(ファンネルマーク)を塗りつぶすのと同じく、航空機においても国際的な慣習となっている。しかし、日本の報道機関はこの習慣について触れず「企業イメージの低下を避けようとしている」と批判的に報じた。 同社の本社が所在する台湾では、迅速な対応を行い死者を出さなかった機長を英雄視している。2007年8月22日(台湾標準時)には副総統の呂秀蓮が「(避難誘導で見せた)機知と態度をみんな学ぶべきだ。最高の敬意と感謝を伝えたい」と賞賛し、中華民国総統府にて機長や客室乗務員に対し記念カップを贈った。 一方、CIの対応について日本のメディアは批判的な立場をとった。特に『真相報道バンキシャ!』は事故後1週間にわたり乗客に取材して事故の様子を再現・検証し、「煙が出て炎が上がっているにもかかわらず、乗務員は席に戻って座るように指示した」「機内放送装置を使った中国語・英語・日本語による避難誘導アナウンスは聞こえなかった」「非常口を開けるように要請したが客室乗務員はすぐに対応しなかった」「脱出時に滑り降り方などの説明がなかった」等の証言を紹介して、整備不良の問題のみならず、乗務員の安全に関する意識の欠如や訓練不足について指摘している。一方で「炎上している中で緊急脱出を最優先させるために、機内放送装置を使った複数言語による避難誘導アナウンスをすることや滑り降り方の説明は物理的に難しかったのではないか」という他社客室乗務員からの指摘もある。
※この「チャイナエアラインの対応」の解説は、「チャイナエアライン120便炎上事故」の解説の一部です。
「チャイナエアラインの対応」を含む「チャイナエアライン120便炎上事故」の記事については、「チャイナエアライン120便炎上事故」の概要を参照ください。
- チャイナエアラインの対応のページへのリンク