スイス・アーミーナイフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/08 20:36 UTC 版)
「ウェンガー」の記事における「スイス・アーミーナイフ」の解説
1893年ドレモンにテオ・ウェンガーにより創業された。1897年にスイス軍に正式採用され、1994年当時年間20,500個を納入していた。 赤い強化プラスチック樹脂製のハンドルがトレードマークのスイス・アーミーナイフは第二次世界大戦では「壊れた無線機を修理し、窮地を脱した」「銃器を修理し危機を免れた」などの逸話が多く生まれた。しかしスイス陸軍に正規採用されていた軍用モデルは、最低限の機能を集約したアルミハンドルのシンプルなモデルであった。刃や工具部分はステンレス鋼製であった。ビクトリノックスとウェンガーの製品はほとんど同じだったが、ハンドルの十字のロゴの形が異なっていた。 1994年当時最大多機能モデルは32機能であったが、技術的には100機能まで可能であった。世界138カ国で愛用され、日本に最初に輸入されたのは1965年である。1987年当時には日産10,000個を超えていた。1994年当時は日産25,000個であった。 スイスの土産物の定番商品であったが、1990年代からテロ対策が強化され、ナイフが飛行機に持ち込めなくなると観光客向け需要が減り、経営が傾いてきた。結局、2005年4月25日、ライバルのビクトリノックスに合併されて消滅した。 ビル・クリントンアメリカ合衆国大統領は1992年の大統領当選祝いに贈られて以来のファンである。クリントンが左利きであったため、この贈られたモデルは左利き用であった。
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