シンバルメーカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 15:34 UTC 版)
今日の西洋音楽で使われるシンバルはトルコから広まったものであるという歴史から、現在もシンバルメーカーはシンバル発祥地トルコが源流というブランドが世界市場で主力となっている。もうひとつの発祥地と言われる中国源流のブランドは、今のところWuhan・ZENN。 Zildjian(ジルジャン):イスタンブール出身のアルメニア系シンバル職人ジルジャン一族が経営するブランド。「ジルジャン」は「シンバル職人の息子」という意味がある。現在はアメリカで生産されている。現存するシンバルメーカーの中で最も古い歴史を持つ。 SABIAN(セイビアン):ジルジャンのカナダ工場が独立し枝分かれしたブランド。saly,bily,andyという3人の子供たちの名前をあわせて社名とした。8角形のロクタゴン(Rocktagon)などユニークな商品があり、多数の試作品を一般ドラマーのプロ、アマに試奏させてアンケートを募り、人気が高かった試作品を商品化したものなど、ユーザーの意見を反映した商品もラインナップに加わっている。 ISTANBUL(イスタンブール):ジルジャンのトルコ工場が閉鎖され路頭に迷った職人を集めて作られたブランド。アゴップ社で作られた製品とメメット社で作られた製品があり、それぞれの製品にはそれぞれのサインが入っている。 PAiSTe(パイステ):エストニア系ロシア人のトーマス・パイステによって創設された。現在はスイスのブランド。ジャズ全盛時にも繊細かつ高品質な製品で評価が高かったが、1970年代、楽器の電気化に対応できる音量の出る製品が大ヒットとなる。全てのシリーズがシートシンバルで出来ており、製品毎のムラがなく、安定した品質を売り出している。 UFIP(ユーヒップ):イタリアのブランド。溶かした合金を回転する機械に注ぎ、遠心力を使ってシンバルの原型を製造する。全てがハントメイドで作られているため、そして製品の品質を安定させるために、意図的に流通量を制限している。 KOIDE(コイデシンバル):小出製作所。大阪府に所在。日本国内唯一のシンバル製造も行う金属加工メーカー。クラシックシンバルとドラムセットシンバルをラインナップする。 Bosphorus(ボスフォラス):Zildjian、ISTANBULとは全く異なる流れを持つトルコブランド。トルコ伝統の製法を守る孤高のブランド。 Turkish(ターキッシュ):ISTANBUL社の職人が独立して作ったメーカー。 MEINL(マイネル):ドイツのブランド。打楽器の総合メーカー。上位シリーズの製造工場はトルコ。社員全員がドラマーであり、仮にドラマーではない人間が入社した場合、MEINL側が費用を負担してまでドラムを習わせる程、徹底してドラマー目線による楽器作りを肝としている。 WUHAN(ウーハン):中国のブランド。漢字表記は「武漢」。当然China Cymbalが強い。ライド等も隠れた名品。 MasterWork(マスターワーク):トルコ製。 スピッチーノ:イタリア人のシンバル職人スピッチーノがハンド・ハンマーを行い、オールドKジルジャンを意識している。スピッツとも言う。 ZENN(ゼン):株式会社サウンドハウスのプライベートブランド、サウンドハウスでのみ購入可能。シンバルの他にも小物打楽器など扱っており、他社では考えられないほど非常に格安。 Amedia:トルコのイスタンブールに所在するシンバルメーカー。トルコの伝統の製法に従い100%ハンドメイドでハンドハンマリング・シンバルを製造している。 soultone(ソウルトーン):イスラエル出身のドラマー、イキー・レビーが2003年に設立したメーカー。 Agean Cymbal(エイジーンシンバル): istanbulの職人が2002年に立ち上げた純トルコ製ハンドメイドシンバル。トルコシンバルの伝統を継承し且つ他に無い澄んだサウンドを持つシンバル
※この「シンバルメーカー」の解説は、「シンバル」の解説の一部です。
「シンバルメーカー」を含む「シンバル」の記事については、「シンバル」の概要を参照ください。
- シンバルメーカーのページへのリンク