thus
「thus」とは、このように・従って・斯くして・この程度まで・例としてなどの意味を持つ英語表現である。
「thus」とは・「thus」の意味
thusとは、「斯くして」「このようにして」「従って」「例として」などを意味する英単語である。品詞としては副詞に分類され、名詞以外の単語を修飾する。「斯くして」「このように」の用法の場合は文頭に置かれることが多い。また、接続詞「and」とセットで用いられるケースもある。また、原因と結果を同一の文の中で説明する際に用いる特性上、分詞構文やthat節を利用した文で用いられるケースは少なからず見受けられる。「thus」の発音・読み方
thusは、「ザァス」と発音する。アクセントは語頭の「ザ」に置く。どちらの音節も舌を前歯の裏にくっつけて空気を抜くように発音するとよいだろう。なお、便宜上「ザ」と表現しているが、実際は日本語の「ア」よりもやや口を狭く開く形で発音する点に注意したい。また、「ァ」と表記しているように「ザ」と「ス」の間に若干の余韻を与えると良いだろう。「thus」の語源・由来
「thus」の語源は、ゲルマン祖語の「thus」とされている。意味も「このようにして」である。「thus」の覚え方
thusという単語の意味については、語呂合わせで覚える方法がある。「このように座す」という語呂合わせで、「このように」が意味、「座す」がthusの発音そのものとなっている。同様の語呂合わせとして、「そうざぁす、このようにして成功したんざぁす、だから資産が多いんざぁす」といったものもある。成金のステレオタイプのひとつ、語尾の「ざんす」をさらに訛った形にした「ざぁす」がthusの発音であり、「このようにして」「だから」という部分で意味を表現している。成金が自身の成功体験とその結果を自慢しているというシチュエーションでthusの使い方を表現している好例と言えるだろう。「thus」と「therefore」の違い
thusと同じく「だから」という意味を持つ英語には「therefore」がある。両者の使い分けのポイントとしては、「時制」となる。現在の因果関係について説明する文章では「therefore」、過去の因果関係を説明している文章では「thus」が用いられる。ただし、過去形の文章でthereforeを使うことは必ずしも誤りというわけではなく、あくまで使用される傾向という点について注意したい。また、thereforeとthusを比較した場合、thusは口頭での会話でも使用されることがあるのに対して、thereforeは会話文ではほとんど使用されない傾向にある。よって、thusよりもthereforeの方が「堅苦しい」ニュアンスが強いと言えるだろう。「thus」の類語
先述したtherefore以外にも、thusにはいくつか類語が存在する。代表的なものとしては「so」だろう。こちらも「だから」「結果として」という意味を持つ。thusやthereforeと違い、soは接続詞であるため文頭では使用できない点に注意したい。一方、thusやthereforeと同じ意味を持つ副詞には「hence」がある。「~に起因して」というニュアンスであり、thusやthereforeとは文章構成が逆転する。thusやthereforeの場合は後ろに「結果」を示す内容が配置されるのに対して、henceは後ろに「原因」を示す内容が来る構成になるため、混同しないように注意したい。「thus」を含む英熟語・英語表現
「thus far」とは
thus farとは、「これまでのところ」「今までのところでは」といった意味のフレーズである。現在までに起きた状況を解説するために使われる表現で、主に否定的な文脈の中で用いられる。類語には「so far」が存在するが、こちらはよりカジュアルな場で用いられることが多い。
「and thus」とは
and thusとは、「結果として」という意味のフレーズである。直前の原因に対して「だからこうなった」と説明するための表現であり、andの前にはto不定詞や動名詞などが配置される。また、文頭に来ることもあり、その場合はその前の文が丸ごと原因を説明する内容になっている。「~だった。その結果として~となった」という形で2つの文で原因と結果を示す際に用いられる表現と言えるだろう。
「thus」の使い方・例文
基本的には、「It was thus that he got a lot of money.」(かくして彼は大金を手に入れたのである)のように、主語+動詞+thus+that節という形で「このようにして~となった」という文章となる。ただし、「Thus it was that he got a lot of money.」のように、thusとSV節の位置を入れ替えても文法上は問題がない。一方で、「こうも」「こんなにも」という意味合いで使用する場合、thusは形容詞や副詞を直接修飾する。「Why thus sad?」(なぜこうも悲しいのか)、といった形で、Whyとセットにして使うことで「何故こんなにも~なのか?」という問いかけに使われることが多い。2065- ザァスのページへのリンク