ザコい
「ザコい」とは、「いかにも小物っぽい、取るに足りない、非常に簡単な」といった意味で用いられる通俗的な表現である。名詞の「ザコ」に接尾語「い」を加えて形容詞化した言い方。
「ザコ」は漢字では「雑魚」と表記する言葉であり、もともとは「いろいろな種類の小魚」を意味する言葉である。まだ小さすぎる等の理由により、漁網などにかかっても獲物にならない、雑多な、取るに足りない、価値の見いだせない小物ども。転じて「有象無象」「取るに足りないものども」あるいは「顧みる価値もないような」「きわめて簡単な」といった意味でも用いられるようになった。このような通俗的な文脈では「ザコ」とカタカナ表記されやすい。
「ザコい」の類語、言い換え表現
「ザコい」に似た意味の旧来の表現はたくさんある。「非常に簡単である」という意味なら、たとえば「朝飯前」「お茶の子さいさい」「赤子の手をひねる(ようなもの)」「屁の河童」などの慣用表現がある。人を侮って下に見る表現としては「取るに足りない奴」「小物」「青二才」「洟垂らし」「凡愚」「与太郎」などの言い方が挙げられる。しかしながら「ザコい」には、こうした表現をだいたい包含する汎用性、曖昧さ、使い勝手の良さがある。「ザコ」は言葉の成り立ち上、人物や物事を罵る・侮る・軽視するニュアンスを多分に含む表現とえる。しかし今日における「ザコい」は、特にネガティブなニュアンスを込めずに(たとえば「超簡単」と同じくフラットなニュアンスで)用いられることも多い。
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