サンダンスの儀式とは? わかりやすく解説

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サンダンスの儀式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/15 01:21 UTC 版)

サンダンスの儀式: Sun Dance)は、アメリカ、カナダの平原インディアン部族が行う自然復活と和平祈願の最大の儀式。「祭」や「成人の儀式」ではない。


  1. ^ 雨をもたらす精霊である。
  2. ^ 「小さなバッファロー」と呼ばれる大切な食料である。
  3. ^ 深山に分け入って4日間飲まず食わずで一人きりで過ごし、ビジョン(幻視)を求める儀式。
  4. ^ ウィグワムを使ったサウナ式の浄化の儀式。



サン・ダンスの儀式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 19:20 UTC 版)

ネイティブ・アメリカン」の記事における「サン・ダンスの儀式」の解説

サン・ダンス」とは、スー語の「ウィワンヤンク・ワチピ(太陽を見つめる踊り)」を英訳したのである平原部族は、死ねば無条件で「狩猟楽園」へ行くことができ、このため今世は楽しみごとに費やすべきだと考えた。ただ、「大自然の力は放置する衰退する」としてスー族ブラックフット族シャイアン族カイオワ族など平原部族多くは、毎年夏至の頃に、大自然回復部族繁栄祈祷し誓い立てて精霊祈り捧げるこのサン・ダンスの儀式を行う。 とくにスー族は、この儀式の中で最大の要として、「ピアッシング儀式」を行う。これは、前年に「ピアッシング誓い」を立てたものが、胸や背の皮膚穴を開け羽根や骨の棒を突き通しバッファローの皮のロープ広場中央立てられハコヤナギの「サン・ポール太陽)」と身体を結びつけ、メディスンマン合図皮膚ちぎれるまで太陽を見つめなが踊った走ったりすることで、大精霊に自らの肉体捧げる苦行である。(図参照)。ピアッシングで最も苛烈なものは、バッファロー頭蓋骨背中つないで走るもので、祈り度合いによって頭蓋骨の数が増やされる。サンダンスで「ピアッシング誓い」を立てた者は、翌年から毎年都合四回、必ずこれを行わなくてはならない。 このピアッシングの苦行マンダン族始祖とされる。かつてマンダン族の「オーキーパ(太陽踊り)」は詳細なイラストとともに東部白人社会にも知らされたが、彼らはこれをグロテスクな悪夢だとして本気にしなかった。この際、「ピアッシング若者勇気を試すもので、指導者となるための通過儀礼である」と説明され現代でもこれに則った解説をする文献があるが、これは間違いである。19世紀スー族戦士は、このピアッシングについて、「自分肉体は、自分にとって一番大切なものだから、これを大精霊捧げるのだ」と説明している。 20世紀スー族メディスンマン、ピート・キャッチーズは、サン・ダンスを「全ての儀式の『祖父』である」と述べ、またジョン・ファイヤー・レイムディアー(英語版)は、「白人自分都合よくなんでも簡単に片付ける。2000年前には自分達の代わりにイエス・キリスト苦痛を味わわせた。だが我々インディアンは自ら苦痛引き受け自分身体でこれを体験し誓うのだ。『祖父よ、来年私は踊ります。わが肉体に串を刺し誰か回復役立とう我らの民を完全なものとするために』とだ」と語っている。 かつて白人によってサンダンス野蛮な行為として弾圧を受け、インディアンたちはこれを隠れて行うしかなかった。インディアンたちの粘り強い交渉説得により、フランクリン・ルーズベルト時代になってようやくサンダンス許可された。それでもピアッシングのみは絶対禁止されたが、レッド・パワーとともに復活され、スー族伝統派レイムディアーやマシュー・キング らによって全米広められた。また近年になって規定緩み女性ピアッシング見られるようになった女性の場合は、手首に串を刺す。

※この「サン・ダンスの儀式」の解説は、「ネイティブ・アメリカン」の解説の一部です。
「サン・ダンスの儀式」を含む「ネイティブ・アメリカン」の記事については、「ネイティブ・アメリカン」の概要を参照ください。


サン・ダンスの儀式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 01:03 UTC 版)

スー族」の記事における「サン・ダンスの儀式」の解説

詳細は「サンダンスの儀式」を参照 スー族最大儀式は、夏至の頃に行われる自然復活祈願儀式、「ウィワンヤンク・ワチピ」である。これは「太陽を見つめる踊り」という意味で、「サン・ダンス」と訳される盛夏の頃に行われる理由として、20世紀呪い師、ヘンリー・クロウドッグは「チョークチェリー実り大地が緑を増し若い男女が愛に向かう、二本足四本足も総て喜び満ちる時だからだ」と説明している。 「サン・ダンス」における「ピアッシング儀式」の始祖といわれているのはマンダン族の「オーキーパの儀式」で、これがシャイアン族、アラパホー族やスー族平原部族広がる中、最も苛烈な「ピアッシングの苦行」(下項参照)が、スー族によって発展させられた。こういった肉体苦行は、キリスト教他宗教にも見られる狩猟採集生業としてき平原インディアンたちは、気候連動した獲物増減によってもたらされる飢餓経験から、「大自然の力は衰えゆくものである」と考え、「サン・ダンス」で大精霊祈り、自然の力が再び勢い取り戻すように願う。 サンダンスは、インディアン宗教観である「円」を象徴した広場行われ、その中央天辺二股になったハコヤナギ若木の「チャン・ワカン(神秘なる木)」を建てるところから始まる。儀式全体取り仕切る「クワ・キヤーピ(世話役)」によって選ばれた、4人の若者斥候となり、「チャン・ワカン」を探し出し部族報告する翌日、男も女も羽飾りビーズ衣装盛装し、馬に乗って「チャン・ワカン」を捕えに向かう(この木は戦における捕虜として扱われる)。木を切るのは4人の処女偽り許されないが行い、絶対に地面触れないよう広場まで運ばれる立てる穴にはバッファローの脂が供物として入れられ、「立てる歌」を全員で歌う。にはバッファローの皮で作ったバッファロー人間小さな人形男根強調する)を豊穣象徴として吊るす。二股は、「ワキンヤンサンダーバード)」の巣の象徴である。 この周りで、踊り手4日間、日の出から日没まで飲まず食わず太陽見詰めながら裏声儀式の歌を歌い、「太陽踊り」を踊り続ける。踊り手腰布一枚の姿となり、顔をペイントし、首にまじない包み下げ、頭と手首セージの輪をはめる。の骨の笛を歯に挟み踊り間中、これを吹き鳴らす。この音に誘われて実際に上空集まれば吉兆である。踊り手失神した場合でもを飲むことは許されず、セージ浸したが唇に垂らされるだけである。周りでは呪い師たちが声を限りに儀式の歌を歌い太鼓打ち鳴らす

※この「サン・ダンスの儀式」の解説は、「スー族」の解説の一部です。
「サン・ダンスの儀式」を含む「スー族」の記事については、「スー族」の概要を参照ください。

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