「オーキーパ」の儀式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/09 14:11 UTC 版)
「サンダンスの儀式」の記事における「「オーキーパ」の儀式」の解説
「サンダンスの儀式」のなかで、特に「ピアッシングの苦行」を体系立てて洗練させたのはミズーリ川上流の平原部族マンダン族と言われる。マンダン族の神話も、インディアンの神話全般に見られる「かつて世界は水の中に没していた」というモチーフを持っており、また彼らはミズーリの恩恵を受けていたから、彼らのサンダンスでは太陽の精霊だけでなく、水の精霊をなだめることに主眼が置かれた。 スー族のサンダンスを説明する前に、「ピアッシングの儀式」を行う部族の元祖といわれるマンダン族のサンダンス「オーキーパ」の、1830年代の記録を紹介しておく。「オーキーパ」も、他のインディアンの儀式同様合衆国によって長年弾圧禁止されたが、近年復活している。 マンダン族のサンダンスである「オーキーパの儀式」も、4日にわたって開催される。彼らの伝統的な家屋は「アース・ロッジ」と呼ばれる土饅頭型で、村の中央に広場があった。「オーキーパ」ではこの広場の中央に立てられた高さ2mほどの太い柱が象徴で飾られ、呪い師たちがその横に一列に座り、一人のガラガラに合わせて太鼓を叩いて儀式の歌を歌い、音頭をとる。 「オーキーパ」の踊り手の男たちは腰布と頭の羽根飾りだけの姿となり、全員が身体にペイントをする。「蛇」に扮した踊り手たちは蛇の斑点模様で全身を覆い、「ビーバー」に扮する者はビーバーの毛皮を被り、「夜」に扮したものは全身を黒く塗り、星々を描く。「昼」に扮した者たちは全身を褐色に塗り、白い縦の格子を描く。 儀式の一つは「バッファローの踊り」で、彼らの命の糧であったバッファローの毛皮を被った戦士たちが、身体を赤と黒の縞に塗り分け、鈴のついた楽器と槍を持って、二人一組になって踊る。その周りを子供たちが囲んで走る。
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