「蛇」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 15:20 UTC 版)
大雨で貴王の池からあふれてくる水に流され魚を掬うために、叔父さんと流れに網をかけている。黒い波の中に色の違う模様が見えた。叔父さんはな網を動かして、獲物を土手の上に飛ばした。獲物は鎌首を一尺ばかり持ち上げて、二人をきっと見た。「覚えていろ」声はたしかに叔父さんの声であったが、叔父さんは蒼い顔で蛇を投げたところを見つめている。「叔父さん、今、覚えていろと云ったのは貴方ですか」と訊ねても、低い声で誰だかよく分からないと答えた。
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