クロスシート車のロングシート化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 01:25 UTC 版)
「大阪高速鉄道1000系電車」の記事における「クロスシート車のロングシート化」の解説
2000年代に入り、本線を中心にラッシュ時の混雑が激しくなり、その対策として2007年からクロスシート車のロングシート改造が開始された。2007年には最初の改造として、クロスシート車最古の31編成が改造された。内装は2000系の17編成とほぼ同様となっている。すなわち 薄紫色の浅いバケット式ロングシート。 15編成以降と同様のロングシートの中央にもあるスタンションポール。 ドアブザーから12編成以降と同様のドアチャイムへの変更。 ドアチャイムと連動してドアの開閉を示す赤色の開閉予告灯のドア上部への設置。 12編成以降と同様の石材調の色の床材への張り替え。 12編成以降と同様の、蛍光灯カバーの省略。 などであるが、相違点は、運転台の後ろの前面展望用の2人がけ高床シートの色が薄紫色1色であることである。従来は全て灰色だったゴムは、ドアを閉じた時にドア同士が接触する部分のみ黒色のものに交換されている。窓ガラスを固定する灰色のゴムや1両目と2両目間の広い貫通幌などはオリジナルのままとなっている。31編成はクロスシート車で唯一、側面方向幕がなかったが、今回の改造で取り付けられた。 また、新たな試みとして、各車両につき対角線上の2ヶ所のドア上に「案内情報画面」が設置されている。案内情報画面は2つの小型液晶ディスプレイからなり、左側は日本語・英語・中国語・韓国語で次駅の案内などを表示し、右側は「モノレールニュース」と題する広報ビデオをエンドレスで放映していたが、現在はそれに加えて「GAMBA EX」と題するJリーグガンバ大阪の応援番組と交互で放映している。改造当初は4:3比率の画面であったが、2008年になって16:9サイズのワイド液晶に交換された。また、31編成の改造のあと、01編成から06編成までの改造を優先させたために、クロスシート車の次の改造は1年以上中断した。 2008年8月に32編成の改造が完成した。31編成の改造との相違点は、 32編成には最初からLEDの案内表示機が設置されていたが、今回の改造ではそれがそのまま残され、「案内情報画面」への交換はされなかった。 照明の蛍光灯カバーに手が加えられず、31編成のように省略されなかった。そのため31編成よりも室内が少し暗く感じる。 ゴムは31編成とは逆に窓ガラスを固定する部分は黒色のものに交換されているが、ドアを閉じた時にドア同士が接触する部分は灰色のまま交換されていない。 2008年11月には25編成の改造が完成した。25編成は中間車のみクロスシートであったが、今回の改造ではもともとロングシートであった制御車のシートも交換されている。シート形状やシート端部の形状は31・32編成に準じているが、ドア間の定員は制御車が12人掛け、中間車が10人掛けになっている。LEDの案内表示機の存続と「案内情報画面」不設置や照明カバーの存続は32編成と同様である。ゴムは32編成と同様の部分のみ交換されている。2009年1月には24編成の改造が完成した、改造の内容は25編成と同じである。2009年5月には21編成の改造が完成した。この改造では25編成の改造に準じているが、天井部分にも更新が加えられ、再び蛍光灯のカバーが省略されている。また、改造にあわせて広告ラッピングが外されている。2009年7月に完成した22編成の改造は21編成と同様である。2009年9月には23編成の改造が完成し、クロスシート車は消滅した。 なおこれらの車両は車内改造とは別に、2014年頃に第31編成を除いた編成の前照灯が白色LEDに更新されている。
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