クリケット
クリケットの歴史
クリケットはイギリスの国技で、野球の原型といわれる球技です。13世紀に羊飼いの遊びとして始まったこのスポーツは、17世紀以降、イギリスが全世界に領土を拡大したのに伴い、オーストラリア、インド、南アフリカなど、全イギリス植民地に広まりました。1971年からはワールドカップ(W杯)も開催され、今や球技としての競技人口はサッカーに次いで世界第2位(日本クリケット協会調べ)にまで成長しました。
日本では、明治維新直後、英国海軍や英国商人たちが横浜にクリケットクラブをつくりましたが、130年以上が経過した今も、このスポーツの日本国内での知名度はそれほど高くはありません。
クリケットの特徴
競技について
クリケットは、11人で1チームを構成し、攻撃と守備を1イニングずつ交互に行い、総得点の多い方が勝ちとなります。
[攻撃]
攻撃はバッツマン(打者)2人がペアを作り、打者と走者に分かれます。投球を打者が打つと、打者は走者の、走者は打者の方向に向かってそれぞれ走り、そのボールが戻ってくる前に反対側のウィケット(3本の棒)まで走りきれば1点。1往復すれば2点、境界線(野球でいうホームランゾーン)をゴロで超えれば4 点、ノーバウンドで超えれば6点が加算されます。打者はアウトになるまで打ち続けることができ、360度どの方向に打っても得点になります。
アウトは(1)投球によりウィケットを倒されること(野球で言うストライク)、(2)打球をノーバウンドでキャッチされること(野球で言うフライ)、 (3)反対側まで走りきる前に送球によってウィケットが倒されること(野球で言う内野ゴロ)の主に3種類。どちらかの打者がアウトになると、次の打順の打者が打席に入り、これを10人アウトになるまで続けます。
[守備]
守備側は、ボウラー(投手)、ウィケットキーパー(捕手)、フィールダー(野手)に分かれます。ボウラーは(1)助走してよい、(2)肘を曲げてはならない、(3)ボールをワンバウンドさせて投球するなどの特徴があります。
[グラウンド]
クリケットは野球場程度の広さの全面芝のグラウンドで行われます。グラウンド中央には打撃や投球が行われるピッチが敷設されています。
日本のクリケット
競技人口は約1,500人。日本人・在日外国人が同じリーグでプレイするなど、草の根レベルで国際交流が楽しめる数少ないスポーツです。 日本代表チームは長く敗北が続いていましたが、2004年に待望の初勝利を挙げると、2005年のW杯1次予選では優勝を果たすなど、徐々に世界に近づいています。
近年、日本クリケット協会は子ども向け普及活動を活発に行っており、今後を担う世代の活性化により、大いなる発展が期待されます。
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