アメリカにおける発展とは? わかりやすく解説

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アメリカにおける発展

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 05:15 UTC 版)

コーポレート・ガバナンス」の記事における「アメリカにおける発展」の解説

企業について「ガバメント (government)」又は「ガバナンス (governance)」という言葉用いられるようになったのは、1960年代アメリカであった。ベトナム反戦運動の中でのナパーム弾製造対す批判公民権運動の中での黒人雇用差別対す批判消費者主権運動の中でのゼネラルモーターズ (GM)独占自動車設計ミス対す批判、また各地での公害問題対す批判巻き起こり政府介入によって企業非倫理的行動非人道的行動抑止すべきであるという観点からこれらの用語が用いられたと考えられている。 1970年代には、オイルショックとそれに続く不況の中、リチャード・ニクソン大統領再選委員会への違法献金ロッキード事件など、企業贈賄不正献金事件相次いで発覚したこのような社会倫理問題としてのガバナンス問題同時にペン・セントラル鉄道倒産や、ロッキード・エアクラフト社の経営危機に際して粉飾決算インサイダー取引が行われていたことが発覚し投資家観点から見たガバナンス問題問われ始めようになった1980年代には、アメリカで大規模な企業買収 (M&A) が進み企業経営者証券市場敵対的買収危険にさらされるようになった一方で敵対的買収を防ぐために、多く企業ポイズン・ピル毒薬条項)などの買収防衛策とられるようになったが、これは経営者自己の利益のために地位しがみつくことを許すもので、株主利益損な可能性があるものであったそうした中、1980年代から1990年代にかけて、年金基金などの機関投資家コーポレート・ガバナンスの上大きな役割を果たすようになった1974年従業員退職所得保障法ERISA法)によって、年金運用者受託責任定められた。また、1988年労働省出したエイボン・レターによって、資産運用受託し機関投資家委託者に代わって運用対象となっている企業議決権行使するよう勧告された。これらによって、年金基金などの機関投資家は、株式運用当たって株主価値増大強く意識するようになり、企業に対して利益上への強い要求をするようになったこのような市場からの圧力受けてアメリカ企業ではリストラ企業再構築)が進みまた、1990年以降多く企業ポイズン・ピル撤廃する株主総会決議が行われた。さらに、1990年代初頭には、GMIBMアメリカン・エキスプレスなどの大企業で、投資家後押し受けた社外取締役によってCEO交代させられるという事件も起こった。こうして、1990年代アメリカでは機関投資家社外取締役活動通じたコーポレート・ガバナンス体制整備されていった。 現在、企業コーポレート・ガバナンス積極的に注文付け指導的な地位有している機関投資家が、カルパースカリフォルニア州公務員退職年金基金)である。カルパースは、長期安定投資家として投資先企業育てていくとの基本方針の下、業績問題のある企業インベスター・リレーションズ (IR) 部門接触して問題点洗い出し経営刷新が行われていないと見られる企業名公表するなど、コーポレート・ガバナンス改善推進している。

※この「アメリカにおける発展」の解説は、「コーポレート・ガバナンス」の解説の一部です。
「アメリカにおける発展」を含む「コーポレート・ガバナンス」の記事については、「コーポレート・ガバナンス」の概要を参照ください。

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