よだれ鶏
別表記:口水鶏
「よだれ鶏」とは、蒸した鶏肉に多量のラー油、花椒、その他の四川料理ならではの辛味スパイスをふんだんに絡めた料理の呼び名である。棒々鶏(バンバンジー)とは共通点が多い。
「よだれ鶏」は中国語では「口水鶏」と呼ばれている。「口水」とは「よだれ(涎)・唾液」のことである。つまり「よだれ鶏」は「口水鶏」を部分的に日本語に訳した呼び名である。
この料理を中国語で「口水鶏」と呼ぶようになったそもそもの由来としては、中国の著名な文筆家が「(口水鶏のことを)思い出すだけでよだれが出てしまう」と述べて広く知られるようになったため、という話が定説となっている。
「よだれ鶏」と同じくらい一見バカっぽく聞こえるネーミングの料理名に「無限ピーマン」「無限キャベツ」「無限もやし」等の呼び名が挙げられるが、この「無限」シリーズはウェブ上で自然発生的に生まれた呼び名であり、特定の権威が命名したわけではないらしい。
よだれ‐どり【×涎▽鶏】
よだれ鶏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/10 20:30 UTC 版)
よだれ鶏 | |||||||||
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繁体字 | 口水雞 | ||||||||
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簡体字 | 口水鸡 | ||||||||
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よだれ鶏(よだれどり、 繁体字:口水雞、簡体字:口水鸡、拼音: )は、四川料理の1つで、類似料理の棒棒鶏とは切り方が異なる。日本でも漢字表記で口水鶏(コウシュイジー)とすることもある[1]。「よだれが出てしまうほど美味い鶏肉料理」の意である[1]。
概要
中華風の蒸し鶏「白切鶏」の上にラー油を多量にかけ、醤油、塩、花椒などのスパイスで味つけをした冷菜である[2]。
郭沫若が著作『賟波曲』において少年時代に四川省楽山市で食べた白切鶏を思い浮かべ、茹でた白い鶏肉に赤いラー油を思い浮かべるだけで涎が出るとと表現したことに由来する[2][3]。四川では白切鶏とは鶏を刻み、調味料を和える料理全般であり、よだれ鶏も白切鶏と呼ばれることもある[2]。
また、酸味、辛味(麻味、辣味)が効いたソースをからめて食べると、涎があふれ出てくることから命名されたという説もある[4]。
同じ四川料理の棒棒鶏は類似料理であり、よだれ鶏とは切り方が異なるだけである[1][2]。棒棒鶏は丸茹でした鶏を切る際に棒で叩いてから包丁で切る[2]。これには異論もあり、よだれ鶏と棒棒鶏の違いについては、四川料理好きの間でもよく議論になっている[2]。なお、ここで言う棒棒鶏は日本でよく知られるゴマだれ味のものではない[2]。
関連項目

出典
関連項目
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