まぬけのサイモン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 14:06 UTC 版)
「サイモンが言った」という台詞が何度か繰り返される。オリジナル脚本のタイトルでもあった"Simon says"は日本語で「サイモン曰く」あるいは「命令ゲーム」とも訳され、何人かで鬼(サイモン)を決め、鬼が"Simon says"と言った時の仕草を繰り返し、"Simon says"と言わなかった時に仕草を真似た場合はアウトとなる、などのルールを持つ「船長さんの命令」に似たゲームである。 以下、劇中での詳細を表示するには右の [表示] をクリックしてください。 序盤では度々マザーグースからの引用が交えられており、その例も併記する。 宣戦布告 最初の爆破の後、市警察に電話がかかってきた。爆破の犯人は電話に出たコッブ警部に、マザーグースをもじってこう話し始める。 「まぬけのサイモン、祭りに向かうパイ屋に向かってこう言った。"パイをくれなきゃ頭をへこます"(Said simple Simon to the pieman going to the fair, give me your pies... or I'll cave your head in!)」 原典では「サイモンに「パイを味見させて」と頼まれたパイ屋が「お代を見せろ」と言うと、サイモンは「金は持ってない」と返答する」という旨の内容。変更する事で"サイモン"の立場が圧倒的優位であると示している。 マザーグースの1つ("Simple Simon")から取られたものである。 第1問の前のやり取り 街に出て大柄の女性を追い払って公衆電話に出るマクレーンとゼウスに対して、サイモンはこう言った。 「Birds of a feather flock together, so do pigs and swine. Rats and mice have their chance, as will I have mine.」 "Birds of..."自体は「類は友を呼ぶ」という意味だが、原典の"choice"が"chance"に言い換えられる事で意味が多少ブラックになっている。 これに対しマクレーンは「Nice, it rhymes.」と言う。字幕翻訳では「韻をふんでるな」、フジテレビ版吹替では「結構、それで?」ほぼ忠実にと訳せているが、ソフト版とテレビ朝日版吹替版では「下らん、なんだそりゃ?」と意訳ではぐらかされている。 ブロードウェイ72丁目でのなぞなぞ 「セント・アイブスに行く途中に出遭った男に妻7人、妻達は7つの袋の中に猫を7匹ずつ飼っていて、猫には子どもが7匹ずついた。さて、セント・アイブスに行ったのは何人と何匹だ?その数字を555の後に付けて30秒以内に電話しろ」 答えは「555-0001」。元々セント・アイブスに行こうとしてるのは自分自身であり、「途中に出遭った男」はあくまで途中で出遭っただけで、その先に延々と挙げられていた面々もその場にいるとは限らない。実際にセント・アイブスに行った者を問われているので、答えは自分だけという事で1人となる。 ゼウスは7×7×7×7(=7^4)を暗算で解き「2401」とマクレーンにプッシュさせるが、すぐに引っかけ問題だと気づいて止めに入った。正解は「1人だけ」だが、マクレーンはゼウスに言われるまで気づかなかった。その上、答えが「1」だと分かった後でも何番をプッシュするか分からずゼウスに助けを求めている。しかしその後、サイモンに「簡単すぎる問題だ」と余裕ぶって見せた。 なお、このなぞなぞもマザーグースの1つ。 トンプキンス・スクエア公園でのなぞなぞ 第1問 「4本足でいつでも旅行に行けるものは?(What has four legs and is always ready to travel?)」 答えは「象」。旅行に使う鞄といえば「トランク(trunk)」で、象の鼻も英語で「trunk」。いつもトランクを持つ4本足の動物という事で、このような答えとなる。 子どもが使うジョークらしい。[要出典] トンプキンズ・スクエア公園でのなぞなぞ 第2問 「ここに5ガロン入りの容器と3ガロン入りの容器がある。その2つを使い、正確に4ガロンの水を汲んで目の前の秤の上に置け。分量が間違っていれば爆発する」 方法は以下の通り。(1) まず、5ガロン入りの容器(以下「甲」)に水を満杯に入れる (2) 次に、甲の水を3ガロン入りの容器(以下「乙」)が満杯になるまで注ぐ(これで甲には2ガロン、乙には3ガロンの水が入っている事になる) (3) 乙の水を捨て、甲に残っている2ガロンの水を乙に移す(これで甲には0ガロン、乙には2ガロンの水が入っている事になる) (4) 甲に水を満杯に入れ、それを乙が満杯になるまで注ぐ(これで甲には4ガロン、乙には3ガロンの水が入っている事になる) 公園内にある象の噴水の前で出題された。秤を組み込んだ爆弾が設置されており、4ガロンちょうどの水を入れた容器を乗せれば爆弾のタイマーが止まる構造。劇中では(4)以前がごっそりカットされている。 トンプキンズ・スクエア公園でのなぞなぞ 第3問 「42の中の21は?」 答えは「チェスター・A・アーサー」。「42」はアメリカの歴代大統領(公開当時)を表している。すなわち、「42人いるアメリカ大統領のうち21人目は誰だ?」という問題である。 歴代大統領に詳しいパークスの助言のおかげで解けた。これにより、チェスター・A・アーサー小学校に爆弾が仕掛けられていると分かった。
※この「まぬけのサイモン」の解説は、「ダイ・ハード3」の解説の一部です。
「まぬけのサイモン」を含む「ダイ・ハード3」の記事については、「ダイ・ハード3」の概要を参照ください。
- まぬけのサイモンのページへのリンク