古屋敷遺跡とは? わかりやすく解説

古屋敷遺跡

名称: 古屋敷遺跡
ふりがな ふるやしきいせき
種別 史跡
種別2:
都道府県 福島県
市区町村 喜多方市
管理団体
指定年月日 2000.12.04(平成12.12.04)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 古屋敷遺跡は福島県北西部会津盆地北西側位置する、五世紀後半から六世紀初頭にかけての豪族居館跡である。会津盆地には盆地西流する阿賀川があり、遺跡はこの阿賀川支流濁川田付川挟まれた、周囲氾濫原との比高3m測る自然堤防上に位置する遺跡県営圃場整備事業伴って発掘調査されたが、遺跡重要性により保存決定された。
 遺跡全体西側を幅4~9mの堀、東側小河川北側低湿地囲まれ東西230m、南北200mの微高地である。調査確認され豪族居館はその中心施設である方形区画施設と、それに附属する倉庫群祭祀跡等からなる
 方形区画施設遺跡南側北東側の2箇所にある。南側第1号方形区画施設一辺が85mの大規模な正方形であり、幅3~4m内堀と幅5~7mの外堀二重の堀で囲まれ範囲である。堀の東西両辺中央一箇所出入り口設けられ内堀には北辺3箇所東西辺各2箇所、南辺3箇所豪族居館跡特有の張出し部分がある。堀の内側には柵列が巡り出入り口対応して交差し東側出入り口部分には四脚門設けられている。これらの区画施設全体真北方向基準とした7.2m
眼上にのっており、高度な設計技術基づいて作られている。柵列の内側には一辺3~5m竪穴住居跡20棟と建物跡1棟がある。北東側第2号方形区画施設東西方向で65mを測り、東辺は幅3~4m、西辺および南辺は幅6~7mの堀で区画されている。 南東隅からはさらに東に向かって堀が延びる。全体の構造がほぼ明らかになった第1号方形区画施設二重の堀と柵列が外部との間をさえぎって居館内部でも特別の空間であったことがはっきりと示されている。
 遺跡西側には掘立柱建物跡6棟、竪穴住居1棟の倉庫群確認された。建物跡群は東に開くコの字形に配置され、2×2間総柱建物4棟、2×3間総柱建物1棟、2×3間側建物1棟からなる遺跡南西端の低地からは、直径3m深さ1mの土坑が1基確認された。杯・高杯・鉢・壷・甑・器台等の多量土器類石製模造品臼玉等が出土し祭祀使用され器物廃棄した跡と推定される
 本造跡は阿賀川沿った会津盆地西側出口という経済・軍事的に優位な位置にあり、居住貯蔵祭祀等の各施設良く残され豪族居館跡である。濁川挟んだ遺跡対岸1km尾根上には前方後円墳1基、円墳2基からなる天神免古墳群があり、本遺跡拠点として阿賀川北岸地域支配した豪族葬られているものと推測される遺跡構造の点では二重の堀によって区画され特徴的な区画施設をもち、規模の点でも有数を誇る。東日本古墳時代様相を知る上で欠くことのできない居館跡であり、よって、史跡指定し保存はかろうとするものである
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