全体の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 22:09 UTC 版)
A:燃料室:従業員以外は立ち入り禁止。釜場は屋外と連絡している。(1) 燃料 (2) ボイラー B:浴室:浴槽と洗い場に大きく分かれる。洗い場には風呂椅子、風呂桶が備えられている。他にシャワーや別室のサウナ風呂が設けられる場合もある。(3) 浴槽:水風呂、電気風呂、打たせ湯、座風呂、ジェット風呂、薬湯、露天風呂など各種の浴槽を備えている施設もある。特に日本式の風呂になじみの無い者のために、「浴槽に入る前にかけ湯やシャワーを使う」「湯舟の中で体を洗わない」など入浴のルールや作法を脱衣場などに掲示しているところもある。また、かかり湯、上がり湯専用のカランを備えているところもある。東日本では浴室奥に設計されることが多く、西日本では浴室の入り口付近に設計されることが多い。これは西日本で一般的な「かけ湯→入浴→体を洗う」の順番に沿ったのか、そうではなく「体を洗う→入浴」に沿ったのかによる設計思想の差である。 (4) 蛇口:温水と冷水が出る。押しボタンを押す間のみ湯水が出る「湯屋カラン」が多く使われる。また、多くは混合水栓のシャワーを備える。壁際ではなく、壁から離れた所に島状に設置されている洗い場のカラン列は「島カラン」とも呼称される。 C:脱衣場と入り口:脱衣所の手前に休憩所が設けられるところもある。板張り床ではなく床が高級なトウ(籐)であることもある。(5) ベビー寝台:主に女湯の脱衣所に備え付けられている。 (6) 脱衣箱:脱いだ衣服を入れる棚箱、今でいうロッカー。月極めの貸しロッカーもまれにある。かつてはトウ(籐)製の脱衣かごも用いられていた。 (7) 番台:番台は銭湯によって有無が異なる。その歴史について、少なくとも江戸時代の銭湯には番台が存在した。番台は図のように男湯と女湯を共に見渡す位置にある。一方、比較的新しい銭湯では番台がない代わりに、脱衣所とは別でフロントのように設計されることが多い。 (8) 暖簾:正面の入り口には大判ののれんがかけられている。 (9) 下駄箱:個別に松竹錠(風呂屋錠)などの簡易な錠前がつくことが多い。傘立ても同様。 (10)坪庭:片隅に小さな日本風の植栽などが設けられている所もある。
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