すそえぞあなこふんとは? わかりやすく解説

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須曽蝦夷穴古墳

名称: 須曽蝦夷穴古墳
ふりがな すそえぞあなこふん
種別 史跡
種別2:
都道府県 石川県
市区町村 七尾市能登島須曽町
管理団体 七尾市(昭56・324)
指定年月日 1981.01.27(昭和56.01.27)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: S55-05-020須曽蝦夷穴古墳.txt: 能登半島中央東部の七尾湾内に能登島よばれる島がある。須曽蝦夷穴古墳は、この能登島南部の須曽集落背後山中にある標高80メートル丘陵尾根上に位置する。この古墳付近には、これまで他に古墳発見されておらず、孤立的な存在となっている。
 古墳は、一辺25メートル、高さ4.5メートル方形墳で、方位南北方向そろえている。内部主体は海に向って南に入口開けた横穴式石室が2基設けられ両者正しく並行しており、古墳築造時に計画的に構築されたと考えられる
 2基ある石室のうち、東側が雄穴、西側が雌穴と呼ばれ両者とも古くから開口され、雄穴は羨道部の一部が、雌穴は羨道部と玄室一部が既に崩壊している。本古墳特色はこの石室構築法にあり、両者ともいわゆる石室であり、平面形も雄穴はT字型、雌穴は逆L字型という通常見られない形を示している。石室構築法は、両者とも同じで、石材能登島産の玄武質岩板石用いている。側壁最下段大ぶり板石縦方向用いその上に板石小口積にしている。天井は、四壁内側せり出し、隅部はいわゆる三角持ち送り式に近い手法用い1枚天井石載せている。底面大半抜き去られているが板石敷きつめたと考えられるまた、羨道中ほど底面には、板石縦に用いた間仕切様の施設設けられ、雌穴では玄室羨道との境にも同様なものがある。
 古くから開口していた故か、玄室からの出土品不明であるが、昭和27・28年調査の際、雄穴羨道部から鉄鏃刀子須恵器土師器、雌穴羨道部から直刀鉄鏃須恵器発見された。これらの出土遺物から、本古墳築造年代7世紀中頃考えられ北陸地方における横穴式石室墳の末期造営されものといえよう。
 本古墳特色は、平面形がT字型あるいは逆L字型の磚横穴式石室有するという点にあり、このような古墳北陸地方、または中部地方はまった見当らないのである
 同形同時代古墳としては、これまで知られているものに奈良県桜井市忍坂9号墳があり、何らかの関連があったと考えられるが、詳細不明である。本古墳の位置能登島という北陸地方日本海沿岸小島であることと北陸を含む中部地方における唯一例であることを考えれは、朝鮮半島とこの地との間に何らかの文化交流があったのかもしれない
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