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杉谷神社

杉谷神社
すぎたに

旧郷社    鎮座地 三重県名張市大屋戸    御祭神 大江氏氏神
中世名張郡最大豪族大江氏氏神とされる杉谷神社は、木造桧皮葺三間社三間の社)入母屋造りで、向拝正面軒唐破風設けています。各所透かし彫り蟇股設け支輪にも彫刻を施すなど、華麗桃山様式象徴する造りになっています。慶長七年一六一二年)の棟札などから、桃山時代建立した社殿宝永年間改修したことが窺えます。

紙本着色北野天神縁起 三巻
県有文化財絵画指定
菅原道真をまつる北野天満宮縁起絵巻です。
優れた才能を持ち異例出世をする道真が、中傷により太宰府左遷されて死亡し、その後に怨霊となって猛威をふるい、やがて北野天満宮にまつられる理由と、天神霊験利益数々が描かれています。奥書によると、杉谷神社に所蔵されていた絵巻散逸したため応永二六年(一四一九年)に急造したとあります。紙は粗末で画も粗雑ですが、詞書流麗な筆跡で書かれています。
 室町時代応永年間、この神社所蔵していた「北野天神縁起」が散失したので山口八郎複製して奉納したということからもわかるように、杉谷神社は古くから天神社として知られている。『三国地誌』も「天満社春日神天照神同殿。按ずるに杉谷天神とも云う」と書いて、あたかもこの神社天神祭祀が主体あるかのようにいっている。
 しかし、天神菅原道真)は後の併祀であって起源的には平安時代後期から鎌倉時代にかけて名張郡きっての豪族大江氏が、始祖天之穂日命をまつる氏神として創建したもの、と著者推定している。菅原氏もまた天之穂日命を祖としているので、天神の併祀は祭神としては内部関連があるわけだ。

 祭礼
 郷社という伝統的性格合祀後の氏神という二重の性格からして祭も二種類分かれる後者例祭10月20日、これはふつうの秋祭である。
 前者の祭は「ずぐし祭」という通称12月8日おこなわれる。「ずぐし祭」→「熟柿じゅくし祭り」と呼ばれる。関係地区から世話人参加して執行している。古例によって参詣者に熟し富士造花をそえた籠を授与する。「ずぐし祭」の名称の由来について、「ずぐし」は本来「筑紫」であり、筑紫に流された菅原道真をまつる「筑紫祭」がズグシに転訛したと説く人もいる。


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