さらなる展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/29 10:27 UTC 版)
失われた大義の精神面で後に明らかにされたこととして、1934年に出版されたダグラス・サウスオール・フリーマンによるリーの決定版評伝4巻本に見ることができる。この注釈が施された伝記でフリーマンは「州間の戦争(南北戦争のこと)に関する他のいかなる非公式史料集よりも貴重で使用されていないデータ」を含んでいると言って、「南部歴史協会誌」とアーリーの功績を認めた。歴史家ゲリー・ガラハーは、フリーマンが「アーリーの言う究極の英雄的人物にたいへん近い者としてリーを解釈することをアメリカ文学の中で固めた」と主張した。この作品では、リーの部下達は戦闘に敗北した誤りについて先ず非難されるべき者とされている。ロングストリートはそのような攻撃に共通する標的とされるが、その他に非難されるべき人物としてリチャード・イーウェル、ジュバル・アーリー、J・E・B・スチュアート、A・P・ヒル、ジョージ・ピケットおよびその他多くの者がリーに対する非難の鉾先を逸らすときに、南部人によってしばしば攻撃され非難されている(前述のように、リーは敗北の全責任を認め、部下の誰をも非難したことは無かった)。 南北戦争の失われた大義という見解は、マーガレット・ミッチェルによる1936年の小説『風と共に去りぬ』や同名の1939年の映画にも影響を与えた。この中で南部人は高潔な英雄的人物であり、ロマンチックで保守的な社会に住んでいると描かれ、止めることのできない破壊的な力に悲劇的に屈服したとされている。失われた大義の概念を使ったもう一つの顕著な例は、トマス・F・ディクソン・ジュニアの1905年の著作『クランズマン』であり、後にD・W・グリフィスが翻案して1915年の成功した映画『國民の創生』になった。この本でも映画でも、クー・クラックス・クランが南部の高潔な伝統を継続させるものとして描かれ、南軍兵士は全体で南部の文化を守り、南部の女性は特にレコンストラクション時代に解放奴隷やヤンキーのカーペットバッガーの意のままの略奪行為や搾取行為といわれるものに対抗しているように描かれた。より最近の例ではジェフリー・シャーラの小説の2003年の映画化『神と将軍』にも現れた。 ウィリアム・フォークナーのサートリス一家についての小説では、失われた大義という概念を支えた者に敬意を払っており、この概念自体は誤った方向に導かれ時代遅れとなったことを示唆した。
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