『風と共に去りぬ』とは? わかりやすく解説

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『風と共に去りぬ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 01:59 UTC 版)

ヴィヴィアン・リー」の記事における「『風と共に去りぬ』」の解説

1930年代終わりごろのハリウッドは、デヴィッド・O・セルズニックが製作を決定していた映画『風と共に去りぬ』の主役スカーレット・オハラ演じ女優候補広く募集していた。リーアメリカ側での代理人は、セルズニックの兄マイロン (en:Myron Selznick) が経営する代理店ロンドン支社だった。1938年2月リーは、自身スカーレット役に選ばれる可能性があるかどうかをセルズニックに打診している。セルズニックはリー出演した無敵艦隊』と『響け凱歌』を同月確認しリースカーレット役に相応しかも知れない考えたが、「あまりにイギリス的」だったと感じたため、リーにはスカーレット役は無理だろう判断したしかしながらリーは、当時アメリカで映画撮影行っていたオリヴィエ頼ってロサンゼルスへ向かい自分こそがスカーレットということをセルズニックに納得させようとした。リー面会した、セルズニックの兄でオリヴィエ代理人務めていたマイロン・セルズニックは、弟がスカーレット役の女優求めている資質リー持っているではないかという印象受けたハリウッドに伝わる伝説に、スカーレット不在のままアトランタ炎上シーン撮影していた現場マイロンリーオリヴィエ連れて行き、セルズニックにリー紹介して「よう天才、お前のスカーレット会わせてやるぜ」と嘯いたというものがある。いずれにせよ、セルズニックはスクリーンテスト行いリーカメラの前で台本読んで見せたリー満足したセルズニックは妻に宛てて「彼女(リー)がスカーレット役の大穴だ。見た目も全く申し分ない。まだ誰にも言ってない、お前だけだ。(スカーレット役は)ポーレット・ゴダードジーン・アーサージョーン・ベネット、そしてヴィヴィアン・リー絞られた」という手紙書いている。『風と共に去りぬ』の監督当初任されていたジョージ・キューカースカーレット役にリー抜擢することに賛同しリーのことを「信じられないくらいに野生的だ」と評価した。そしてリースカーレット演じることが正式に決定された。 『風と共に去りぬ』の撮影現場リーにとって辛いものだった監督キューカー更迭されて、代わりにヴィクター・フレミング監督となったが、リーフレミングしょっちゅう仲違い起こしていた。リーと、メラニー・ハミルトン役を演じオリヴィア・デ・ハヴィランド夜にこっそりと前監督キューカー会っており、毎週末にはキューカーから演技指導受けていた。リーレット・バトラー役のクラーク・ゲーブルとその妻の女優キャロル・ロンバードデ・ハヴィランド仲良くなっていったが、スカーレット感情的になるシーン多かったアシュレイ・ウィルクス役のレスリー・ハワードとは、撮影現場でも実際に激しく衝突していた。週七日拘束されることもあったうえに撮影夜中でかかることも珍しくなく、このような状況下でリー疲労重ねていった。リーオリヴィエ恋しくなり、ニューヨークで仕事をしていたオリヴィエ長距離電話をかけて「あなた、あなた、もう演技にはうんざり!もうイヤイヤ二度と映画になんか出たくない!」と愚痴こぼしている。 2006年出版されオリヴィエ伝記で、『風と共に去りぬ』撮影中のリー躁病じみた言動への苦情に対してオリヴィア・デ・ハヴィランドリー弁護していたという記述がある。「ヴィヴィアン非の打ち所がないプロフェッショナルで、『風と共に去りぬ』では完全に自己管理出来ていました。ただし、あのときの彼女に二つ大きな悩みがあったのです。一つは(スカーレットという)きわめて難しい役を完璧に演じなければならないこと、そしてもう一つニューヨークにいたラリーローレンス・オリヴィエ愛称)と離れ離れになっていたことです」とデ・ハヴィランド語っている。 『風と共に去りぬ』は公開直後から注目され主役スカーレット演じたリー絶賛された。しかしながらリーは「私は映画スターではなく女優です。映画スター、そう映画スターなどというのは嘘だらけの暮らしでしょう偽りの価値観虚栄のための生き方です。(それに比べて女優人生すべてを費やす値する仕事であり、いつだって素晴らしく重要な役割なのです」と語っている。『風と共に去りぬ』は作品賞をはじめ10部門アカデミー賞受賞しリー主演女優賞受賞した。さらにリーニューヨーク映画批評家協会賞主演女優賞受賞している。

※この「『風と共に去りぬ』」の解説は、「ヴィヴィアン・リー」の解説の一部です。
「『風と共に去りぬ』」を含む「ヴィヴィアン・リー」の記事については、「ヴィヴィアン・リー」の概要を参照ください。

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