さらなる取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 07:27 UTC 版)
しかし、上記23.4Gyの全脳全脊髄照射でも、低年齢児では後遺症が強く出るため、満足すべき標準治療とはいえないため、さらに照射線量を減量する試みが行われている。米国では、転移のない患者で全脳・脊髄への線量を18Gyに減量した予備試験が行われ、10人のうち7人が6年以上無進行で生存しており、しかもIQの低下はほとんど見られなかったという期待のもてる結果が出されている(後記論文)。 これを受けて、現在米国では23.4Gyを18Gyに減量できるかどうかを検証する臨床試験が進行中である。 また、高リスク群ではいまだ標準治療と呼べるものはないが、最近では、海外で、 3歳未満の乳幼児に全く放射線を使わないで、脳室内へ直接メソトレキセートを注入する方法や(後記論文) 播種がある6歳未満の子供に原則放射線を使わず、高用量メソトレキセートによる導入療法およびそれに続くカルボプラチン、チオテパ、エトポシドによる地固め療法としての大量化学療法を行うもの(後記論文) リスクに応じて放射線量を調整するとともに大量化学療法を試みる治療法(後記論文) で優れた治療成績が得られている。
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