さめうら湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 18:50 UTC 版)
早明浦ダムによって形成された人造湖であるさめうら湖は、日本の人造湖の中でも屈指の規模を誇る。総貯水容量3億1,600万トンは日本で第8位、ダム湖の面積である湛水(たんすい)面積750ヘクタールは日本で第13位であり、西日本のダムでは奈良県の池原ダム(池原貯水池)に次ぐ規模であり、四国では最大である。 さめうら湖は高知県北部の観光地として多くの観光客でにぎわう。春は湖畔をソメイヨシノが彩り、花見客が大勢訪れる。また毎年2回のマラソン大会が行われている。夏には、ダム直下の支流において「汗見川マラソン」を例年1000人規模で開催、秋には「さめうらの郷 湖畔マラソン大会」が開催され、例年700人のランナーがダム堤体上をスタートして健脚を競う。さらにブラックバスの釣りスポットとしても知られ、四国地方のバス釣り大会の会場としても頻繁に利用されるほか、カヌーやボート、さらに他のダム湖では利用が禁止されていることが多い水上オートバイの利用も可能である。しかしさめうら湖については利用する際には地元のNPO法人などで組織される「早明浦ダム湖面利用者協議会」への登録が必要になる。登録には年間登録と1ヶ月登録があり、年間登録については一般男性が4,000円、一般女性・高校生およびダム所在地(本山町・土佐町・大川村)住民が2,000円、中学生と嶺北漁業協同組合員は無料となっている。また船舶を利用する際にも船舶登録が必要であり、1艇あたり1,000円が必要になるが、こちらは無期限有効である。バス釣り大会などイベントを催す際には事前予約が必要である。このように登録制になっている背景には、さめうら湖が四国全域の水がめとして極めて重要な位置を占めているためであり、水資源保護の観点から行われている。 この他早明浦ダムは春・夏・冬の夜間、ライトアップを実施している。春季は3月20日から4月15日までの間19:00から23:00までと、ゴールデンウィーク期間(4月28日から5月10日)までの19:00から22:00。夏季は7月20日から9月16日までの20:00から23:00。冬季はクリスマスから年末年始(12月22日から1月6日まで)の18:00から21:00の間に行われている。夜間にライトで浮かび上がるダムの光景を見ることができるが、特にダム直下流に架かる橋およびその下の吉野川の河原からは、ライトアップされたダム全景を眺めることができる。河原へは車で下りることも可能であり、昼間には冒頭写真のように眼前にそびえ立つ巨大なダムを目の当たりにできる。しかし当然ながら洪水時やダム放流中は水没してしまうので(洪水調節中のダム写真を参照)、その場合は橋の上からしか見ることはできない。 早明浦ダム・さめうら湖へのアクセスは車の場合高知自動車道・大豊インターチェンジ下車後国道439号を西進、土佐町田井で右折して直進すると到着する。公共交通機関ではJR土讃線・大杉駅が最寄の下車駅となる。この国道439号は大歩危・小歩危・祖谷渓方面と石鎚山・松山市・四万十川方面を結ぶ観光道路としても重要な役割を果たしているが、所々未整備区間が存在する「酷道」であり早期の改善が地元より望まれている。ただし早明浦ダム付近は整備されている。 「早明浦湖ふれあい広場」が、昭和61年度手づくり郷土賞(ふれあいの水辺)受賞。
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