「三宝」の重視と五禁戒とは? わかりやすく解説

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「三宝」の重視と五禁戒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 04:00 UTC 版)

ジャイナ教」の記事における「「三宝」の重視と五禁戒」の解説

ジャイナ教では宗教生活基本的心得を、「三つの宝」(トリ・ラトナ、tri-ratna)と称して重んじる正し信仰 正し知識 正し行い である。解脱目的として行われる宗教生活上で重要なのは3の正し行い、つまり戒律に従って正し実践生活を送ることである。 修行生活に関する規定多くあるが、基本出家者のための五つ大禁戒(マハーヴラタmahāvrata)、 生きものを傷つけないこと(アヒンサー虚偽のことばを口にしないこと、 他人のものを取らないこと、 性的行為いっさい行わないこと、 何ものも所有しないこと(無所有) である。在家者は同項目五つの小禁戒(アヌヴラタ、aṇuvrata)を守る。他宗教と比べて特徴的なのは(5)の無所有アパリグラハ、aparigraha)であり、とくに裸行派伝統強く生きている。 1の禁戒アヒンサー厳守はもっとも重要である。ジャイナ教あらゆるものに生命を見いだし、動物・植物もちろんのこと地・水・火・風大気にまで霊魂ジーヴァ)の存在認めた。したがってアヒンサー禁戒のためにあらゆる機会細心の注意を払う宗派によっては空気中の小さな生物殺さぬように白い小さな布きれで口をおおう(イエズス会伝道師たちがジャイナ教徒顕微鏡普段飲んでいるをみせたところ、それをみたジャイナ教徒飲み水微生物あふれていることを知り、飲むよりは衰弱死選んだという報告書存在トマス・ブルフィンチ著書記されている)。 また、出家者路上生物を踏まぬようにほうきを手にする」という説明各所みられるが、実際には道を掃きながら歩くわけではなく、座る前にその場を払うための道具である。とはいえ、これはアヒンサー徹底ぶりを象徴している。食生活ジャイナ教生物の分類学上、できる限り下等なものを摂取すべきであり、球根類植物の殺生に繋がるため厳格なジャイナ教徒は口にしない。 アヒンサーを守るための最良方法は「断食」であり、もっとも理想的な死はサッレーカナー(sallekhanā)、「断食続行して死にいたる」ことである。マハーヴィーラ断食の末に死んだとされ、古来段階的な修行終えたジャイナ出家者信者のみがこの「断食死」を許された。 だが、ジャイナ教徒にとってのアヒンサー不害)は、身体的行為のみならず言語的行為心理的行為3つ合わせたものとして理解されなければならない。人を傷つけることばを発することや人には気づかれなくとも心の中他者を傷つけるようなことを思うことさえもジャイナ教徒は罪と考えのである。これこそがアヒンサー厳しさである。 また、例え動物襲われたときにも自衛のために動物傷付けてはいけない。つまり、アヒンサー忠実に守るためには死をも覚悟しなければならない。これは現世身体不浄のものであるから肉体執着してならないという考え裏打ちされている。

※この「「三宝」の重視と五禁戒」の解説は、「ジャイナ教」の解説の一部です。
「「三宝」の重視と五禁戒」を含む「ジャイナ教」の記事については、「ジャイナ教」の概要を参照ください。

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