無所有
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:21 UTC 版)
無所有を説くのは、「無欲無一物」の清浄な世界を希求するためである。すなわち、マハーヴィーラは、所有は欲求であり、欲求は行為を誘い、行為すれば必ず殺生することになり、殺生は最大の罪で、また束縛の主要な原因であると説く。それゆえ「すべて」を捨てることが求められる。「すべて」には、物質的なものだけではなく、家族・親類などの人間関係、欲求などの精神的なもの、さらには修行に不必要なものすべてが含まれる。衣服を用いない裸形が、ことのほかジャイナ教において修行の理想とされる所以である。 また出家者の修行も仏教より厳格で、ヴァルダマーナが一貫して苦行を続けたことに倣い、ひたすら試練に耐えることが重んじられる。苦行は超自然的な験力を生み、霊魂に付着した汚れた業を払い落とす効果があるとみなされる。特に断食は重視され、最終解脱には断食により身体を放棄することが求められた。
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