最終解脱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 13:45 UTC 版)
オウム真理教において「最終解脱」とは、「煩悩や苦悩から解き放たれ、輪廻転生からも解放された状態」であるとしていた。 ヒマラヤでのクンダリニー・ヨーガによる修行中、麻原はさまざまな神秘体験をし、シヴァ大神やパールヴァティー女神の助けも得て最終解脱に至ったとされる。また、最終解脱に至る過程で、さまざまな神通力(後述)を得たと自称している。 しかし、高校生時代の井上嘉浩がそのことについて聞くと、「インド? あれはパフォーマンスだ。実は渋谷の瞑想場で最終解脱したんだ」と答えたという。 麻原は最終解脱をして戒律をも超越する存在であるとして、後述の通りダーキニーや肉食など己の欲望を満たす振る舞いを許されていた。 別の宗教団体から「オウム神仙の会」創設メンバーとなり、出家制度などオウムの組織体制を作ったという元幹部Sによると、麻原が「一修行者」を名乗っていた頃、福生のスナックである宗教家に「私はヴィジョンとか光の体験はあります。どのような段階にあるのでしょうか?」と教えを乞いたそのたった二ヶ月後に「最終解脱した」と言い出し、その後の麻原の言動にも疑問を持ったことから「(麻原は)解脱者なんかじゃない」と思ったという。 上祐史浩はインターネット上のやりとりで「最終解脱という言葉自体麻原の造語であり、実体がない」とし、「(自我破壊という)『解脱』体験はあるが、恒常的な自我意識の破壊はなかったのではないか」「一定の霊的な体験をさせる力はあったが、本来のグルが導くべき心の成熟、愛の増大には導けなかった」としている。
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