《萌芽》の正しい読み方
「萌芽」の正しい読み方
「萌芽」の正しい読み方は「ほうが」である。「萌」の音読みは「ほう」・「ぼう」だ。訓読みは「(めぐ)む」・「(めば)え」・「(きざ)す」や、「(も)える」・「(も)やし」・ 「たみ」となる。「芽」は音読みでは「が」、訓読みでは「め」と常用漢字表にはない読み方の「(めぐ)む」だ。「萌芽」の意味解説
「萌芽」の意味は、草木の芽生えである。草木に芽が出ることや、芽そのものも指す。(新しい)物事が起こる兆しの意味でも使われる。なぜ「萌芽」と読むのか・理由
「萌芽」の「萌」は、音読みでは「ほう」である。「芽」も音読みすると「が」となる。「萌芽」は音読みするため「ほうが」と読む。「萌芽」の類語・用例・例文
「萌芽」の類語は「兆し」・「芽生え」などである。「萌芽」の用例には、石川三四郎の「土民生活」に「アの元気ある萌芽を見ると今更ら希望に充される」の一文が見られる。石川啄木は「弓町より」の中で、「萌芽」を「私は最近数年間の自然主義の運動を、明治の日本人が四十年間の生活から編みだした最初の哲学の萌芽であると思う」のように使っている。例文は「春になると祖母は、自然豊かなこの土地で草木の萌芽を眺めては嬉しそうにしていた」や、「子供に教えるときには、あさがおの萌芽という使い方は適切ではない」などだ。「彼女は小学生になる前から文字を覚えて物語のようなものを書いていたが、それが彼女が日本を代表する作家になる萌芽だったと言えるだろう」や、「課長とはコミュニケーションがとりにくいという課員の訴えが、彼に対する不満の萌芽だった」などとして用いることもできる。
「萌芽」の英語用例・例文
「萌芽」の英語は「germination」である。用例には、EDR日英対訳辞書に「a method called the hot water germination method, used for speeding up the germination of plants」(植物の発芽を促すために使われる温湯浸法と呼ばれる方法)が載っている。同じEDR日英対訳辞書には「a spore that remains dormant for a period before germination, called a resting spore」(休眠胞子と呼ばれる、発芽前の期間休眠している胞子)もある。例文は「If conditions such as temperature and humidity are met, germination of plants can be seen」(温度や湿度などの条件が揃えば植物の萌芽が見られる)などだ。日英京都関連文書対訳コーパスにある「The germination of this legend can be found in the Edo period, when Japanese people began to be interested in the northern region」(この伝説の萌芽もやはり日本人の目が北方に向き始めた江戸時代にある)は、「物事の兆し」という意味で「萌芽」が使われている用例である。例文は「The opening of the country was the germination of civilization and enlightenment」(開国は文明開化の萌芽だった)などだ。「The germination of the system of participation and responsibility, a fundamental tenet of democracy, was a system of lottery in which every citizen could be elected」(民主主義の基本的理念である参加と責任のシステムの萌芽は、すべての市民が選ばれる可能性のあるくじ引きのシステムだった)という使い方もできる。
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