《著す》の正しい読み方
「著す」の正しい読み方
「著す」の正しい読み方は「あらわす」である。「ちょす」とか「しるす」とは普通は読まない。ちなみに「著する」は「ちゃくする」と読まれる。こちらは「着する」の異表記である。
「著す」の意味解説
「著す」は、「自分の思想・経験・研究などを書物に書いて出版する」「著作する」などの意味がある。小説や研究書、私小説、歴史書などあらゆる出版物に対して用いることが可能だ。また、現代ならば電子書籍などを世に発表する事も「著す」ということができる。「著す」の類語・用例・例文
「著す」の類語として「表す」という言葉が挙げられる。「著す」と「表す」はどちらも「あらわす」と読む上に、「自分の考えを世に出す」という意味で共通しているのが特徴だ。しかし、二つの言葉は微妙に意味が異なっている。まず「表す」という言葉の場合、「自分の気持ちや考え、物事の様子などを身振り、言語、記号、音楽、絵画など色々な手段を使って示す」という意味がある。例えば、「今までお世話になった感謝の気持ちを絵で表す」「音楽で自分の嬉しい気持ちをみんなに表す」などと用いられるのが決まりだ。一方の「著す」の場合、「自分の思想・経験・研究などを世間に知ってもらうために本を書いて出版する」という意味がある。つまり、「表す」は色々な手段を使って考えを明らかに示すのに対し、「著す」は書物を用いて考えを世に示すというニュアンスが強い。・彼は数多くのベストセラー小説をこれまで著してきたので、定年を迎えた現在は印税によって生計を立てている。
・今まで飲食店を経営してきた経験と知識をもとに、彼女は飲食店に関する小説を著すつもりだ。
・彼女が著した私小説はあまりにも波乱万丈で興味深く、瞬く間にベストセラーとなった。
・今まで大学で研究してきた知識をもとに、数多くの研究書を著すつもりだ。
・今後は自分の身に起きたユニークな出来事を著す予定だ。
・ヨーロッパの国々を旅行した経験をもとに、帰国後は冒険記を著す予定だ。
「著す」の英語用例・例文
「著す」は、英語で「publish」「write」と表記される。「publish」は「出版する」、「write」は「書く」というニュアンスが強いのが特徴である。「著す」の英語での例文
He has written ten novels.
(彼は今まで10冊の小説を著してきた)
I am going to publish a book next month.
(私は来月、本を著すつもりだ)
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