《葦》の正しい読み方
「葦」の正しい読み方
「葦」の読み方は「よし」もしくは「あし」である。植物学上の学術的な名称は「ヨシ」が正式となっている。もともと「葦」は「あし」と読まれており、後に「あし=悪し」に通じるとして「よし(良し)」と呼ばれるようになった、とされる。今日でで「よし」と呼ばれる場合の方が多い。
「葦」の意味解説
葦は、イネ科の植物である。水辺に生え、人の背丈を越す高さに生長する。刈り取って簾(すだれ)を作ったり、刻んで肥料にしたり、根を乾燥させて漢方の素材にしたり、古来から様々な用途に用いられてきた。古事記には地上世界(=日本の国土)が「葦原中国(あしはらのなかつくに)」と呼ばれている。
「葦(あし)」という読み方は、古事記にも見いだせる古い呼称であるが、この「あし」という響きが「悪し(あし)」と同音であるため、縁起がよくないと考えられるようになり、「よし(=良し)」に代替されるようになった。いわゆる忌み言葉である。
「葦原(あしはら)」は「よしはら」と言い換えられ、これに「吉原」という縁起の良い字が充てられた。そうして「吉原(よしはら=よしわら)」という地名や施設名が成立したわけである。
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