《薄幸》の正しい読み方
「薄幸」の正しい読み方
「薄幸」は基本的には「はっこう」と読む。意味は「幸薄い(さちうす-い)」さま。「薄幸」を「うすさち」とは読まない。芸人の芸名には言及しない。「薄幸」の意味解説
「薄幸」は、幸が薄いこと、幸せに恵まれないことを意味する言葉である。物質的または精神的に恵まれず、幸せが遠ざかるような運命や、不本意でつらい状態など、ネガティブな状況に対して使われることが多い。一方で、実際には不幸せではなくても、幸せから縁遠いような姿をしている人や、不幸に見えてしまう様子を表すこともある。「薄幸の美人」といった使われ方では、物静かでおとなしい人や、はかなげなイメージのある人のことを指していて、ネガティブなニュアンスはほとんどない。なぜ「薄幸」と読むのか・理由
「薄幸」を「はくこう」ではなく「はっこう」と読むのは、「促音化(そくおんか)」によるものである。「促音化」とは、2つの語が結びついて1つの熟語となる時に、発音がしやすくなるよう、後ろの語の直前の音が促音の「っ」に変化する現象である。「促音化」は、前の語が「き・く・ち・つ」で終わり、後ろの語が「か行・さ行・た行・は行」で始まる場合に起こることが多い。「薄(はく)+幸(こう)」の「薄幸」はこれに当てはまり、前の語が「く」で終わり、後ろの語が「か行」で始まるため、「薄(はく)」の「く」が「っ」に変化して「はっこう」と読む。「薄幸」の類語・用例・例文
「薄幸」の類語は、「幸薄い」「不幸」「不幸せ」である。また、意味が関連している言葉としては、「不運」「悲運」「災難」などがあげられる。彼女は、生まれながらにして薄幸を背負って生きているように見える人である
彼女は真っ白な肌をした薄幸そうな美少女である
彼には兄弟が3人いたが、薄幸にも幼くして3人とも亡くなってしまった
訃報を耳にして、多くの人々がこの詩人の薄幸を嘆いた
若くして亡くなった母は物静かで線が細く、薄幸そうな美人であった
2人は若くして結婚したが、その後薄幸な運命を辿ることになる
本作の強烈で薄幸のキャラクターには、熱狂的なファンが多くいる
薄幸な天才であるシューベルトは偉大な音楽家だ
結局彼は最期まで薄幸の人生を送った人物であった
ドラマの中で薄幸な女子高生という難しい役柄を演じる
薄幸の少女時代を耐え抜くことで、強靭な精神力が培われた
彼女は物憂げな表情で薄幸のオーラを漂わせることで、客の同情を誘っていた
「薄幸」の英語用例・例文
「薄幸」を英語にすると、「unfortunate」「unlucky」「ill‐fated」などになる。また、星回りが悪いという意味をもつ「ill‐starred」「star-crossed」といった英語でも、「薄幸」を表現することができる。You may appear unlucky.
(あなたは薄幸に見えるかもしれない)
There is not a particularly impressive episode concerning her except that she was ill‐starred and died young,
(若くして亡くなった薄幸の女性ということ以外に、特別印象に残るエピソードはない)
No matter how you look at it you're a beautiful, ill-fated woman, the heroine of a tragedy.
(あなたは、どこからどう見ても薄幸の美少女であり、悲劇のヒロインでもある)
This was but the beginning of the tragedy of this pair of star-crossed lovers.
(これは、薄幸な恋人たちの身にふりかかる悲劇の始まりにすぎなかった)
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