《蒔田》の正しい読み方
「蒔田」の正しい読み方
読み方:まきた・まきだ・まいた「蒔田」の意味解説
田植えをしない稲作方法もあり、「蒔田(まきた)」や「摘田(つみた)」と呼ばれる。かつて行われていた稲作方法であるが、籾を直接田んぼに蒔く方法は焼き畑に近い悪法とされていた。成熟させるのが難しい方法であったが、幕末まで行われていた地域もある。電話帳には、「蒔田」という名字は全国で7,000人くらい登録されている。一番多い読み方は「まきた」だが、「まきだ」や「まいた」という読み方もある。地名としては、青森県五所川原市金木町の蒔田や、神奈川県横浜市南区の蒔田町や、岩手県九戸郡九戸村伊保内の小字の蒔田がある。しかし、現在の「蒔田」という名字の人は静岡県に一番多く、次いで東京都、その次が千葉県になっている。特に1,000人以上が存在するのは、静岡県のみである。
なぜ「蒔田」と読むのか・理由
「蒔田」の「蒔」は音読みで「シ」「ジ」と読み、訓読みでは「う(える)」「ま(く)」と読む。いっぽう、「田」は音読みで「デン」、訓読みでは「た」「か(り)」「か(る)」と読む。なお、「田」の訓読みの「か(り)」「か(る)」は表外読み。神奈川県横浜市にある「蒔田町(まいたちょう)」は、室町時代から存在した町である。かつては、「蒔田城(まいたじょう)」という城もあった町だ。地名の由来は、籾を直接田んぼに「蒔いた」稲作方法からきたという説や、「あすだ河」の「明田」という字を「めいた」と読み、「めいた」から「まいた」になったという説がある。
「蒔田」の類語・用例・例文
人名や地名の「蒔田(まきた・まきだ・まいた)」には類語や対語はない。「蒔田」を使った例文としては、「蒔田は、昨日から風邪で学校を休んでいる」や、「蒔田町は、神奈川県横浜市にある」などがある。また、前述のとおり田植えをせずに種もみを直接田んぼに蒔く稲作法を「蒔田(まきた)」や「摘田(つみた)」というため、稲作法の「蒔田(まきた)」の類語としては「摘田(つみた)」が挙げられる。
「蒔田」の英語用例・例文
人名や地名などの固有名詞である「蒔田(まきた・まきだ・まいた)」は、英語でもそのまま「Makita」「Makida」「Maita」と表記する。文中では、「Makita is in the hospital now.(蒔田は今入院している。)」や、「Excuse me, but could you show me the way to the Maita station?(すみませんが、蒔田駅までの道順を教えてくれませんか。)」のように使用する。稲作法の「蒔田(まきた)」は、「a rice cultivation method of Makita(蒔田という稲の栽培方法)」のように表現する。また、「蒔田(まきた)」の特徴を英語で説明する場合は、「seed rough rice directly in a rice field(田んぼに直接もみを蒔く)」という。
《蒔田》の正しい読み方
「蒔田」の正しい読み方
「蒔田」の読み方は主に「まきた」である。ただし、地名には異なる読み方をする例があり、たとえば横浜市南区にある町名なら「まいた」、茨城県筑西市では「まくだ」と読む。「蒔田」の意味解説
「蒔田」は苗代を用いない、種もみを直に田へ蒔いて稲を作る農法、またはその農法で稲を育てている田のことである。現在の一般的な稲作では、苗代(なわしろ)を用意し、苗をある程度まで生長させてから、水を張った田へ植える。蒔田の場合、田に水を張らず、土がむき出しになっている田へ種もみを蒔いて発芽させる。伸びた苗をそのまま稲に育てて収穫する。
蒔田は水を使わないので、近くに水源がなく水田を設けにくい場所でも稲作が可能である。田んぼに水を張ったり苗代を作ったりする手間もかからず、また収穫までの期間も短くて済むことが多い。とはいえ、コメの品質は、基本的には水田で育んだ米の方がずっと美味い。
蒔田は水田に比べて、雑草が繁殖しやすい、稲の連作障害が発生しやすい、といった難点もある。
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