《荷役》の正しい読み方
「荷役」の正しい読み方
「荷役」の正しい読み方は、「にやく」である。「荷」を訓読みの「に」、「役」は音読みの「やく」とする、湯桶読みと呼ばれる形である。そして、ほとんどの場合は「にやく」と読むが、「にえき」と読むこともある。ただ、「荷」を「に」と読む点は変わらず、音読みの「か」は使用しない。したがって、「荷役」を「かやく」や「かえき」と読むのは誤りである。「荷役」の意味解説
「荷役」とは、荷物を扱う作業のことである。「荷」がそのまま荷物を指し、「役」は職務や労働を意味している。荷役は元々、舟への荷物の積み下ろしをする作業を表す言葉であるが、現代では舟に限らず、荷物の積み下ろし作業全般を指す。フォークリフトを使用してトラックから荷物を搬出する作業や、港湾クレーンを用いて船にコンテナを積む作業なども荷役である。また、荷物の仕分け作業も、荷役に含まれる場合がある。なぜ「にやく」「にえき」と読むのか・理由
「荷」という漢字は、荷物を直接的に表す場合は「に」と読む。そのため、荷物を扱うという意味の「荷役」では、「に」の読み方が用いられる。そして、「役」という字は、「やく」と読んだ場合は「労働」を意味する。それに対して、「えき」という読み方では、「働かせる」「戦争」という意味合いとなる。したがって、主に労働を指す「荷役」は、「にやく」と読む。「にえき」と読んだ場合は、半ば強制的な荷物の積み下ろし作業という意味合いとなる。「荷役」の類語・用例・例文
「荷役(にやく)」は基本的に、荷物の積み下ろし作業を指すために用いる。例文にすると「今日から荷役の仕事をすることになった」「まだ荷役が完了していないため、船を出すことができない」といった形だ。また、荷物の積み下ろし作業をする人そのものを指す場合もある。その場合の例文は「繁忙期に向けて、荷役を集める必要がある」「手の空いている荷役に、別の仕事を任せる」という風になる。「にえき」と読む場合の例文は、「中世では大勢の人が荷役として働かされた」「かつての荷役に関する情報はこの資料館で得られる」という形だ。基本的には、現代の労働を指すために用いることはない。「荷役」の類語としては、「上げ下ろし」や「物流」が挙げられる。「上げ下ろし」はそのまま荷物の積み上げや積み下ろしを意味し、荷役とほぼ同義である。そして、「物流」は、荷物の取り扱いに関する作業の総称である。輸送や保管の他に、荷役の意味も含まれている。
「荷役」の英語用例・例文
「荷役」を英語で表現する場合には、「cargo handling」を使用する。また、積み下ろしを意味する「Loading and unloading」という表現もある。例文にすると「This company is looking for cargo handling personnel(この会社は荷役の人材を探している)」「My job is Loading and unloading(私の仕事は荷役である)」といった形だ。そして、「にえき」と読む場合の「荷役」も、同様に「cargo handling」あるいは「Loading and unloading」を用いる。- 《荷役》の正しい読み方のページへのリンク