《草履》の正しい読み方
「草履」の正しい読み方
「草履」の読み方は「ぞうり」である。国語辞書的には一応「じょうり」と読む例もある。しかし今日「草履」を「じょうり」と読む場合はまずないといってよい。
「草履」の意味解説
「草履」は古来日本で伝統的に使われていた履物の一種である。典型的にはいぐさや稲藁を編んで作る。竹皮などを用いることもある。鼻緒(花緒)が取り付けられており、この鼻緒を足の指で挟むことにより脱落をふせぐ。底部分は草履と同様の作りで、鼻緒の代わりに足に括り付けられる長さの紐をしつらえた履物が、草鞋(わらじ)である。草鞋の方が原初的な構造に近く、草鞋を簡素化して草履ができたとされている。
竹皮の草履に皮革の底を取り付けた履物が雪駄(せった)である。雪駄は戦国時代あたりに考案されたと言われている。
草履は和装における正装の履物として扱われ、形状が似ている草鞋や雪駄よりも格上の履物とされた。
《草履》の正しい読み方
「草履」の正しい読み方
「草履」の正しい読み方は、「ぞうり」である。「履(り)」に関しては、「履」は元々「り」という読みがあるため、特に問題はない。ただ、「草」は、熟語の頭に置かれた場合、「そう」と読むのが基本である。「ぞう」と読むのは、前に別の漢字を置いた時のみだ。したがって、「ぞうり」は、「草履」という熟語のみに適用される特別な読み方、熟字訓と言える。そして、「ぞうり」以外の読み方は存在しない。「そうり」や「くさばき」といった読み方は誤りである。「草履」の意味解説
「草履」は、日本の伝統的な履物である。足の親指と人差し指の間に、紐状の鼻緒を通す形で身に付ける。そして、底が平らであるのが特徴だ。現代の日本では、洋風の靴を履くのが一般的であるが、洋風の靴が入って来るまでは、草履が一般的な履物であった。現代でも、和装の場合は、草履が使用されることが多い。元々の草履は、い草や皮革などの天然素材を使用したものであった、現代では、ウレタンのような人工素材を使用したものも草履として扱われる。なぜ「ぞうり」と読むのか・理由
「草履」の元々の読み方は、「さうり(そうり)」であった。それが中世の時点で「じゃうり」と濁り、最終的には「ぞうり」となった。そのまま現代まで続く形で、「草履(ぞうり)」が一般的な読み方となっている。「草履」の類語・用例・例文
「草履」は、底が平らで鼻緒によって装着するなどの条件を満たした履物を指す言葉だ。例文にすると「娘の晴れ姿のために、新しく草履を購入しようと思う」「この草履は履きやすく、足の指が痛くなりにくい」といった形になる。「草履」の類語としては、「雪駄(せった)」が挙げられる。草履と同じく日本の伝統的な履物であり、基本的な構造は草履と変わらない。ただ、雪駄の方が、薄く作られているのが特徴である。また、「下駄」という類語もある。鼻緒によって装着する、伝統的な履物である点は、草履や雪駄と変わらない。しかし、草履が、い草や皮革など、比較的柔らかい素材で作られているのに対して、下駄は木製が基本である。また、底には、歯と呼ばれる突起が付いているという違いがある。
草履の類語には、「草鞋(わらじ)」という言葉もある。長距離移動の際に、足を守るために使用されていた履物で、鼻緒だけで装着する草履とは違い、複数の紐を使用して足首までしっかり固定するのが特徴だ。そのため、簡単に脱げてしまうことはない。
「草履」の英語用例・例文
「草履」は英語で、「sandals」となる。日本でもサンダルという名前で知られている単語だ。基本的な構造は、鼻緒が付いているものであれば、草履もサンダルも同じである。したがって、「sandals」を使用しても問題はない。また、日本の伝統的な履物であるため、ローマ字表記で「zori」とすることも可能だ。それらの単語を使用して例文を作ると、「These sandals are richly decorated.(この草履は豪華な装飾が施されている)」「My favorite zori is broken.(お気に入りの草履が壊れてしまった)」といった形になる。- 《草履》の正しい読み方のページへのリンク