ベータ‐カロテン【beta-carotene/β-carotene】
β‐カロテン
分子式: | C40H56 |
その他の名称: | β-カロチン、β-カロテン、β-Carotene、β,β-Carotene、β-Carotine、C.I.Food Orange 5、C.I.フードオレンジ5、C.I.40800、all-trans-β-カロテン、all-trans-β-Carotene、trans-β-Carotene、trans-β-カロテン、(1E,3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E,17E)-3,7,12,16-Tetramethyl-1,18-bis(1,3,3-trimethylcyclohexene-2-yl)-1,3,5,7,9,11,13,15,17-octadecanonaene |
体系名: | β,β-カロテン、(1E,3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E,17E)-3,7,12,16-テトラメチル-1,18-ビス(1,3,3-トリメチルシクロヘキセン-2-イル)-1,3,5,7,9,11,13,15,17-オクタデカノナエン |
β-カロテン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/22 04:31 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動β-カロテン | |
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β,β-カロテン |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 7235-40-7 |
PubChem | 5280489 |
E番号 | E160a (着色料) |
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特性 | |
化学式 | C40H56 |
モル質量 | 536.87 g/mol |
外観 | 赤紫色 |
密度 | 0.941 ± 0.06 g/cm3 |
融点 | 180-182 °C |
水への溶解度 | 不溶 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
β-カロテン(ベータカロテン、ベータカロチン、β-carotene)は、植物に豊富に存在する赤橙色色素の一つ。両末端にβ環を持つ最も一般的なカロテンである。ビタミンAの前駆体(不活性型)である[1]。テルペノイドの一つであり、水には溶けないが脂溶性は大きい。
分子構造はKarrerらによって推定された[2]。自然界ではβ-カロテン-15,15'-モノオキシゲナーゼ(EC 1.14.99.36) の酵素反応を受ける。β-カロテノイドはゲラニルゲラニル二リン酸から生合成される[1]。
含まれている食材
ニンジン[3]、ホウレンソウ他
ヒトに対する効果
がん抑制効果が期待されサプリメントなどで販売されていたが、喫煙者において肺がんのリスクが高まると報告されている[4]。ただし健常者に対して発がん性が高まると示されたわけではない。また、100% all-trans型の合成サプリメントによる結果であり野菜等による実験結果ではない[5]。
がんの発生率や死亡率との関連について、現時点ではポジティブな (有効性があるとする) 結果とネガティブな (有効性がないとする) 結果の両方が存在している[6]。
この成分が含まれている小松菜やパプリカを油で炒めると吸収が高まり、しょうが入りのポン酢醤油を添えると代謝がよくなる[7]。
脚注
- ^ a b Susan D. Van Arnum (1998). Vitamin A in Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology. New York: John Wiley. pp. 99–107. doi:10.1002/0471238961.2209200101181421.a01.
- ^ P. Karrer, A. Helfenstein, H. Wehrli, A. Wettstein (1930). “Pflanzenfarbstoffe XXV. Über die Konstitution des Lycopins und Carotins”. Helvetica Chimica Acta 13: 1084–1099. doi:10.1002/hlca.19300130532.
- ^ “「野菜350g」は本当にカラダにいいの…?食生活のウソホント”. FRIDAYデジタル (2020年7月16日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ βカロテン摂取で肺がんが増える! データで読み解く食品のウソホント DIAMOND online 2015-07-24
- ^ 肺癌リスクのある人にβ-カロテンサプリメントは有害と確認される 日本癌医療翻訳アソシエイツ
- ^ カロテン - 「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)
- ^ 『まいにちの中高生のお弁当250』24頁。
関連項目
外部リンク
βカロテン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 08:45 UTC 版)
βカロテン(べーた-、β-carotene)は、化学式 C40H56 の植物のもつ黄色色素。IUPAC命名法では β,β-カロテンと呼ばれる。CAS登録番号は 7235-40-7。融点 183 ℃(真空封管)の濃紫色六方プリズム晶。極大吸収 (CHCl3) 497, 466nm。 かつてはドイツ語を由来としたβ-カロチンという語でも言い表された。 細胞膜の損傷を防ぐ働きをする。胃癌や肺癌に対する予防効果が注目されていたが、その効果を否定する臨床試験の結果がでた。 人体の脂肪組織に蓄えられ、肝臓や小腸の粘膜の中で、必要な時にβ-カロテンが2分子に分かれビタミンAになるため、プロビタミンAとも呼ばれる。 β-カロテンを多く含む食べ物緑黄色野菜 : カボチャ、ニンジン(西洋系)、アシタバ、コマツナ、シソ、ホウレンソウ、マンゴー
※この「βカロテン」の解説は、「カロテノイド」の解説の一部です。
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固有名詞の分類
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