西木蔦高校の生徒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 17:44 UTC 版)
「俺を好きなのはお前だけかよ」の記事における「西木蔦高校の生徒」の解説
読み方は「にしきづた」。ジョーロたち、主要人物のほとんどが通う高校。野球部は弱小チームだったが、去年の夏の大会でエースで4番のサンちゃん(大賀太陽・後述)の活躍で地区大会決勝まで進出。決勝戦では惜しくも9回裏サヨナラ負けを喫したが、「今年こそ甲子園に」と学校を挙げて意気込んでいる。 主要人物の多くが2年生で、かつジョーロのいる2年2組には他にひまわり、サンちゃん、あすなろ、ツバキ、サザンカがいる。2年生ではパンジーのみ別のクラス。コスモスは3年生、たんぽぽは1年生である。 制服は、男子が黒で、白の縁取りのあるボタンなしタイプの詰襟服、女子は上着の前を左右をボタンで留めるタイプのセーラー服。色は襟とスカートが紺、身頃が白で紺の縁取りがある。スカートと袖に白いラインのアクセントが施されている。上着のリボンの色は学年ごとに異なる。夏服は、男子は普通の半袖シャツ。女子は冬服とデザインがほぼ同じで、長袖が半袖になる。 ジョーロ / 如月 雨露(きさらぎ あまつゆ) 声 - 山下大輝 本作の主人公。高校2年生の少年。鈍感を装う日々を送っている。誕生日は2月1日、血液型はAB。 通称の由来は、「如月雨露」から「月」を取ると「如雨露(じょうろ)」と読めることから。 容姿は冴えず要領も悪く、勉学や運動も苦手。本人も自分が優れた人間ではないと自覚しており、辛いことに追い詰められると現実逃避して(心の中で)罵詈雑言を吐くなど小心者な自分を嫌っている。一方で、本当に大切に思う人たちのためであれば恥や外面を忘れ相手の為に自分に何ができるか最優先に考えるなど、他人からは理解されにくいが人間として大切なものを自然に身につけている。 パンジーからは「外見は好みでないが、内面が好き」と評されており、友達のいなかったパンジーに対し「お前は嫌いだ」と言いながら、勉強会にかこつけて、ひまわり、コスモス、サンちゃんを引き合わせて友達を増やすなどしている。 ひまわりとコスモスが自分のことを都合のいい道具程度にしか感じていないことは薄々自覚していたが、サンちゃんが自分を嵌めていた張本人であることはパンジーに指摘されるまで気づいていなかった。ひまわりとコスモスが自分を男性と認識していなかったことやサンちゃんが自分を裏切っていたことには衝撃は受けても怒りを抑えられる範囲の出来事だった模様。一方でサンちゃんがひまわりとコスモスの恋心を利用した上に二人を嘲笑っていたこと、真実を知っていたパンジーを自らの手で口封じしようと考えていたことは絶対に許さないと怒りを露わにしている。 サンちゃんがひまわりとコスモスの思いを踏みにじったという行為がジョーロの逆鱗に触れてしまい、己のしてきた悪事を謝罪した後もしばらくは会話すらなかった。後にサンちゃんを挑発する形で親友として復活、今度こそ本当の意味で親友となりたいと感じるようになった。 パンジー / 三色院 菫子(さんしょくいん すみれこ) 声 - 戸松遥 本作のメインヒロイン。本作名の「お前」の当人。誕生日は12月31日、血液型はO。 愛称の由来は、「三色院菫子」から「院」と「子」を取ると「三色菫(パンジー)」となることから。 分厚いレンズの四角の黒ぶち眼鏡・三つ編み・貧乳・ひざ下20cmの長いスカートという地味な容姿(実際は変装・後述)に付け加え、ジョーロをストーキングしたり、ジョーロに話す際にはいちいち毒舌であるなどから、ジョーロからは嫌われている。 得意は「人間観察」で、ジョーロをストーキングした結果、ジョーロの表の顔と裏の顔をすべて知り尽くしており、それでなおかつジョーロに本気で異性として好意を持っている。したがってジョーロがパンジーに意地悪な事を言っても額面通りには受け取らず、スルーしている。またジョーロをことあるごとに救っている。 サンちゃんの本性には以前から気づいており、サンちゃんの策略からジョーロを守るべく敢えて嫌われ者を演じていた。これによりサンちゃんを親友と信じていたジョーロにサンちゃん以上に強烈な印象をもつ人間として認識されることに成功、サンちゃんがジョーロを嵌めてきた張本人であるという真実をジョーロに伝えることに成功した。 実際には巨乳に加え抜群のプロポーションを誇る容姿端麗な美女。学校では変装し、胸にはさらしを巻いて隠している。かつて試合に負けたサンちゃんを気遣い、皆に笑われながらもサンちゃんを慰めようとしていたジョーロと遭遇しており、その時からずっとジョーロに恋い焦がれている。 変装前の姿を知っているのは、物語開始当初ではサンちゃんのみ。ジョーロはサンちゃんと同じ日にパンジーに遭遇しているが、後にパンジーが自ら正体を明かすまで気づかなかった。 成績は優秀で、特に国語系の科目では一度も学年トップの座を譲った事がない。なかでも古文が得意。趣味は読書。そのため大変に語彙が豊富でかつ理詰めで語る。 古書のコレクションの趣味もあるようで、10万円以上もする夏目漱石自筆原稿の「心」を持っている。 ひまわり / 日向 葵(ひなた あおい) 声 - 白石晴香 本作のヒロインの一人。ジョーロの幼馴染で同級生。ひまわりという愛称はフルネームを並べ替えた向日葵がひまわりを意味することに由来する。誕生日は6月30日、血液型はB。 明朗快活・天真爛漫な性格の小柄な美少女。運動神経も良く、テニス部ではエース。友達も多く男子から告白される事も多数。隠し事ができない反面、場の空気が読めず、何も考えずに発言することもある。加えて土壇場になると何もできずジョーロに押し付けるという悪癖をもつ。ジョーロのことは大事な幼馴染と呼んでいるが、実際には無自覚ながら便利な道具程度にしか考えておらず、サンちゃんへの恋心を成就させるためジョーロに協力を依頼した。 サンちゃんの策略にジョーロが陥れられた際にはジョーロを信じず罵倒して去る。後にパンジーによってサンちゃんの本性が暴露され、ジョーロが自分達を守るためわざと犠牲になったという真実を知った際にはジョーロの冤罪を晴らすため生徒一人一人の家を訪問して謝罪、学内新聞を通してまでジョーロの身の潔白を証明するため奔走した。 自分の行動がジョーロに迷惑をかけていたと理解した後は自ら進んでジョーロとの距離をとっていたが、幼馴染であるジョーロを失いたくないという感情が謝罪と反省の感情を上回ったため本音で和解することができた。 ジョーロには朝会うと過激なスキンシップを行うことをルーティーンとしており、良くて平手打ち、たまにラグビーのタックルのようになることもある。ジョーロは表面上嫌がっているが、その後にジョーロの腕に抱きつき、胸が腕に当たるため、ジョーロもまんざらではない様子。 成績は良くなく、テストではジョーロの力を借りるなどしている。 コスモス / 秋野 桜(あきの さくら) 声 - 三澤紗千香 本作のヒロインの一人。ジョーロの先輩で、生徒会長でもある。コスモスという愛称は本名の漢字表記から「野」を取ると「秋桜」となり、植物のコスモスも同様に「秋桜(アキザクラ)」という別称があることに由来する。誕生日は9月19日、血液型はA。 見かけはクールな美人でスタイルも良いが、いわゆる高嶺の花であり、男性からの告白は意外にも少ない。努力家であり、いつもピンクのノートを持ち歩き、そこにスケジュールの他、この先に起こるであろう事象の予測やその対応策までびっしりと書き込んでいる。 しかしその反面応用が利かず、自らが想定した「以外」の事が起こったり、極度に緊張したりすると急に打つ手がなくなり、言動がポンコツになる。かなりの少女趣味でもあり、私的な面においては年上とは思えないほどの精神年齢が幼い。ジョーロのことは可愛い後輩と呼んでいるが、実際には無自覚ながら便利な道具程度にしか考えておらず、サンちゃんへの恋心を成就させるためジョーロに協力を依頼した。 サンちゃんの策略にジョーロが陥れられた際にはジョーロを信じず罵倒して去る。更に即座にジョーロを生徒会から解任するなど徹底的に排除した。後にパンジーによってサンちゃんの本性が暴露され、ジョーロが自分達を守るため故意に犠牲になったという真実を知った際には学校中の生徒によるジョーロへのいじめを止めるべく、自分自身に対してであればジョーロの代わりに何をされても構わないと皆に宣言するなどジョーロを守るため奔走した。 学年が違うことに加え自分からジョーロを生徒会から追い出したため、ジョーロがひまわりとサンちゃんと本当の意味で和解できた後も放置されてしまう。実際にジョーロ自身もコスモスのことを本当に忘れていたため、一人だけ除け者扱いされているうちに精神崩壊寸前まで追い詰められる。後に皆の勉学指導というジョーロの提案に乗る形で和解が実現した。自分がジョーロを便利な道具扱いしてきた挙句、自分のわがままで学校全体から孤立させかけたことは非常に反省したらしく、後に自作自演でジョーロを手にいれようとしたあすなろとの対話では目的は手段を正当化しないと遠回しに諭す。かつて自分がサンちゃんと恋仲になるためジョーロを利用してしまった経験を踏まえ、あすなろがジョーロに正面から向き合って返事をもらえるようお膳立てをした。 父親が病院の院長という家庭でコスモスも大学は医大志望。成績も抜群で一度も学年首位を譲った事がない。 サンちゃん / 大賀 太陽(おおが たいよう) 声 - 内田雄馬 ジョーロのクラスメートで大親友。通称の由来は名前の「太陽」を英語で表すと「SUN(サン)」となることから。誕生日は7月27日、血液型はB。身長180cmの細マッチョ。 幼い頃から野球三昧の毎日を過ごしている野球部のエース。容姿端麗な好漢児でありクラス内でもトップカーストとして皆から信用されている。困難な出来事に対しては他人を頼らず己の力で乗り切れるよう日々努力している。 実は裏でジョーロの悪評をでっちあげ冤罪を着せていた張本人。他人を頼らないのは「他者に教えを乞うべきだった」と失敗した時に言い訳するための判断。 中学時代、自分が惚れていた女子が自分より劣っていると感じていたジョーロのことを好きであると知って以降、実はずっとジョーロを恨んでいた。更に恋愛関係に至らなかったはずの二人が互いを大切な存在と認め合い笑顔で卒業式を迎えて以降もジョーロより優れているはずの自分が橋渡し的な役割に過ぎなかったことを屈辱に感じていた。ひまわりとコスモスの自分への恋心を知ってからは二人の感情を利用して、二人からのジョーロへの信頼を失墜させたうえでパンジーに手を出そうと計画。一時は成功寸前までいくが、パンジーにはサンちゃん自身の本性を含め陰謀が最初から全て看破されており、追い詰められれば実力行使で口封じしようとする性格まで見抜かれていた。このため最初から最後までパンジーの予想通りに自滅させられ、パンジーへの恋心をはっきりと拒絶された。 己の悪事が発覚した後もジョーロに劣っていることを認めず、ひまわりとコスモスにだけ謝罪すれば全て不問という提案を拒絶する。クラスのホームルームの時間に自分が今までジョーロを陥れてきたことを全て自白し土下座で謝罪、ジョーロからの提案を呑みたくないという己の自尊心を守るためだけにジョーロの無罪を皆に説明する。これにより学校中からのジョーロへいじめが終息することとなった。 その後もトップカーストの位置は揺らがなかったが、ジョーロとの和解だけは徹底的に拒否。最終的にはサンちゃんの良心を信じたジョーロによる作戦に乗る形で和解、これからは本当の意味で親友となることを決意し二度とジョーロを裏切らず信じることを宣言した。 成績は赤点の常連。 あすなろ / 羽立 桧菜(はねたち ひな) 声 - 三上枝織 本作ヒロインの一人。ジョーロのクラスメートで新聞部の敏腕編集部員。愛称の由来は名前から「羽」と「立」を足して「翌」になり「菜」を取ると「翌桧(あすなろ)」と読むことから。誕生日は3月3日、血液型はB。青森県津軽地方の出身で驚いたり感情が高ぶると言葉が津軽弁になる。 ジョーロの女性関係を巡る噂への取材をすべくジョーロに密着、配慮のない取材姿勢により周囲の噂に拍車をかけ再びジョーロの孤立状況を招く。記事が発表される文化祭でも自身の行動の真意が誰にも見抜かれていないと確信していたが、コスモスによって噂の始まりや記事の内容まで全てが自作自演だったことが明らかにされ敗北を自覚させられてしまった。 実は以前からジョーロに恋焦がれており、全ての行動はジョーロへの恋心が暴走した結果の産物。サンちゃんが負けた試合でファウルボールから自分を助けてくれた(ジョーロとしては助けるつもりはなく、パンジーをもっと近くで眺めるために移動していた途中でたまたま当たっただけ。)ジョーロに惚れて以来、ジョーロに自分から話しかけても恋心に気づいてもらえない日々に耐えてきたという過去をもつ。コスモスによって全てを暴露された後、ジョーロに本心から告白したがサンちゃんを嵌めて腹痛を招いた行為を咎められ振られてしまう。その後は心の整理がついたらしくジョーロへの謝罪記事を公開、ジョーロとも笑顔で接している。 ツバキ / 洋木 茅春(ようき ちはる) 声 - 東山奈央 本作ヒロインの一人。ジョーロのクラスにやってきた転校生。愛称の由来は本名から「洋」と「茅」を除くと「椿」と読めることから。僕っ娘。誕生日は11月11日、血液型はA。 転校初日にジョーロの手の甲にキスをして『ジョーロに尽くしたい』と宣うファンキーな少女。実家は串カツ屋。実は去年の夏にジョーロに遭遇しているが、ジョーロはツバキを男と勘違いしており、当初は気づかなかった。 当時ツバキの店は屋台であり、売り上げも伸びず、閉店も考えていたほどだったが、ジョーロのアドバイスを元に経営を立て直して評判を呼び、店舗を構えるに至った。ツバキはその2号店の店主として朝霧高校から転校してきた。ジョーロはその後、ツバキの店でバイトをすることになる。 サザンカ / 真山 亜茶花(まやま あさか) 声 - 斉藤朱夏 ジョーロのクラスメート。愛称の由来は本名から「真」と「亜」を除くと「山茶花(サザンカ)」と読めることから。誕生日は7月15日、血液型はA。 本作ヒロインの一人。元々は赤く染めた髪をツインテールに結び、化粧も派手でクラス女子のトップカーストのリーダー的存在。ジョーロからは「カリスマ群A子」と呼ばれていた。 ある事をきっかけに黒髪ロングにヘアバンドという、ジョーロ好みの清楚な姿に変身、その際に初めて名前が明かされた。 見た目は清楚になったが性格までは変わっておらず、ジョーロに対する口のきき方もカリスマ群A子当時のままである。席はジョーロの隣で、数々の災難に見舞われるジョーロに対し、誤解からさんざん罵詈雑言を吐いたが、当時からなぜか登下校の挨拶だけは欠かさなかった。 清楚な姿に変身してからは、カリスマ群の他のメンバーに応援されつついかんなくツンデレぶりを発揮している。 たんぽぽ / 蒲田 公英(かまた きみえ) 声 - 佐伯伊織 ジョーロの後輩。野球部のマネージャーを務める。愛称の由来は本名から「田」を除くと「蒲公英(タンポポ)」と読めることから。誕生日は7月31日、血液型はAB。語尾に「~むふ!」を多用する。 百花祭の花舞展でダンスパートナーとして出場予定だったが、出場を辞退した。 パンジーの中学の後輩。ただしパンジーは中学当時は変装していなかったため、「三色院菫子」という人物の存在は認識しつつも「パンジーとは同姓同名の別人」と考えていた。気づいたのは花舞展の時。 元は唐菖蒲高校志望で「野球部の皆が挑んだ地区大会の決勝」でも唐菖蒲高校側スタンドで応援していたが、受験当日に風邪をひいて受験できず、西木蔦高校に入学した。 中学時代のパンジーとホースの関係を知っており、自らはホースに対して恋心を抱いているため、パンジーに(ホース以外の)恋人を作ってホースの気を自分に引こうと企んでいる。 見かけは可愛いが、基本的にアホの子。 ミント / 薄井 明日荷 (うすい あすか) たんぽぽと同じ1年生に属しているクリクリとした目が特徴的な男子生徒。身長は165cm程度で一人称は私。愛称の由来は本名から「井明日」を除くと「薄荷(ミント)と読めることから。 2学期当初、サザンカのストーカーとして登場したミントだったがジョーロの説得に心が揺れ、ストーカー行為を自粛。熱心に説得を行ったジョーロのことを好きになったと言いだす。だが、ジョーロはサザンカと恋人関係(のフリ)をしている為、ミントはジョーロを諦めようとしていた。休み時間毎にジョーロのもとに来ては、ことあるごとにジョーロと図書館メンバーを引き離そうとするミント。そんなミントの行動から、ジョーロはミントが目崎恵文(カリスマ群F)と協力していると言い当てた。 また、サザンカの友人であるカリスマ群Fこと目崎恵文(アイリス)の恋人でもある。告白はミントからしたとのこと。 プリムラ / 早乙女 桜(さおとめ さくら) ソフトボール部に所属している飄々とした性格の女。パンジーや芝と同じクラスに属しており、ハッスル群と呼ばれる運動部集団を率いている。愛称の由来は本名から「早」を除くと「乙女桜(プリムラ)」と読めることから。 自身と同じ名前のコスモスに対してコンプレックスを抱いており、2学期の繚乱祭の準備の際にはコスモスの言葉にわざと従わないなどの行動をしてコスモスを困らせようとしていた。その後、自身の行動のせいでコスモスが激しい糾弾を受けたことに罪悪感を抱き、コスモスを擁護するように行動している。 生徒会の代替わり後はサザンカと共に生徒会に属している。役職は生徒会長。
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