2002 FIFAワールドカップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 08:47 UTC 版)
結果
日時はすべて現地時間。日本は日本標準時(JST)、韓国は韓国標準時(KST)(ともにUTC+9)。
組み合わせ抽選
本大会のグループリーグの組み合わせ抽選は、開催国である韓国・釜山コンベンションセンターで、2001年12月1日に行われた。この抽選会の模様は全世界に生中継され、日本でもNHK(地上波とBS)、BSデジタル民放5局、スカイパーフェクTVにて、また民放ラジオもいくつかの局が「民放ラジオ共同制作」として生中継した。
抽選方法は以下の通りである。まず参加国を4つの「ポット」に分ける。
- ホスト国である日本と韓国、前回大会優勝のフランス、過去のW杯本大会直近3大会の成績並びに過去3年のFIFAランキングで算出したシード国としてブラジル、アルゼンチン、イタリア、ドイツ、スペインの5か国、計8か国を「ポット1」
日韓W杯公式シード算出方法は以下の通り([1])。
- 過去3大会の成績は優勝が32ポイント、準優勝が31ポイントと順位に従い減るものとし、グループリーグ敗退は3位で敗退時9ポイント、4位で敗退時8ポイントになる。そして、1990年伊W杯本大会の成績は1倍、1994年米W杯本大会の成績は2倍、1998年仏W杯本大会の成績は3倍として合計ポイントを3で割る。→W杯3大会のポイント(1)
- 過去3年のFIFAランキングが出場国中最も高い国に32ポイント、それに次ぐ国に31ポイントを与え合計を3で割る。計算するFIFAランキングは年平均ではなく、1999年と2000年は12月時点のFIFAランキング、2001年は11月時点のFIFAランキングを使う(抽選会が12月の為)。→FIFAランキング3年間のポイント(2)
(1)+(2)=ワールドカップ(W杯)シードポイント W杯シードポイント上位5カ国と開催国の日本と韓国と前回優勝のフランスが第1シード。
- シード国以外のヨーロッパの残り11か国を「ポット2」
- シード国以外の南米3か国とアジア2か国を「ポット3」
- 北中米・カリブ海とアフリカの8か国を「ポット4」
- A-D組は韓国、E-H組は日本で試合を行う。
- フランスはA組(前回優勝国が開幕戦を行うため)、韓国はD組、日本はH組に決定。
- ポット1の残り5か国を順にドローし、B、C、E-G組に入れる。
- ポット1の国は、抽選で選ばれた組の1番に配置する。
- ポット2-4に選ばれた国は、各ポットからA組→H組の順に1カ国ずつ選ばれた後、選ばれた組の何番に配置されるかが抽選される。この選ばれた番号により、試合日等が決定される。
- ポット2のうち8か国を順にドローし、A-H組に入れる。
- ポット2の残り3か国を順にドローし、ポット1のヨーロッパ以外の国(日本、韓国、ブラジル、アルゼンチン)のいる組に入れる。
(今回はD組(韓国)、F組(アルゼンチン)、H組(日本)に入った) - ポット3の5か国を順にドローし、ポット2の残り3か国が入らなかった組に入れる。
- 尚、アジア大陸は出場国が合計4か国のため、韓国で開催されるA-D組と日本で開催されるE-H組に、それぞれ2か国ずつ均一に振り分けるようにする。そのため、予め中国は韓国側(A-C組)、サウジアラビアは日本側(E-G組)に振り分けるように抽選を行う。
またシード国にアジア大陸及び南米大陸の国があるため、ポット2の残り3か国の抽選で選ばれなかった国がアジア大陸の国の組であれば、南米大陸の3か国の中で最初に選ばれた国は、ポット2の残り3か国の抽選で選ばれなかったアジア大陸の国の組へ、またポット2の残り3か国の抽選で選ばれなかった国が南米大陸の国の組であれば、その国の組がA-C組であれば中国がその国の組へ、E-G組であればサウジアラビアがその国の組へ、先に配置される。
(今回はポット3の抽選で最初に中国が選ばれた。中国の配置されるA組-C組の中で、ポット2の残り3か国の抽選で選ばれなかった国はブラジルのいるC組であったため、中国は先にC組に配置された。また3番目に選ばれたサウジアラビアは日本側で試合を行うため、日本側で3か国目が決まっていなかったE組とG組のうち、E→G組の順番によりE組に配置された)
- 尚、アジア大陸は出場国が合計4か国のため、韓国で開催されるA-D組と日本で開催されるE-H組に、それぞれ2か国ずつ均一に振り分けるようにする。そのため、予め中国は韓国側(A-C組)、サウジアラビアは日本側(E-G組)に振り分けるように抽選を行う。
- ポット4の8か国を順にドローし、各組に入れる。
この結果、A組とF組に強豪が集中し、死の組と呼ばれた。
グループ | ポット1 | ポット2 | ポット3 | ポット4 |
---|---|---|---|---|
グループ A | フランス | セネガル | ウルグアイ | デンマーク |
グループ B | スペイン | スロベニア | パラグアイ | 南アフリカ共和国 |
グループ C | ブラジル | トルコ | 中華人民共和国 | コスタリカ |
グループ D | 韓国 | ポーランド | アメリカ合衆国 | ポルトガル |
グループ E | ドイツ | サウジアラビア | アイルランド | カメルーン |
グループ F | アルゼンチン | ナイジェリア | イングランド | スウェーデン |
グループ G | イタリア | エクアドル | クロアチア | メキシコ |
グループ H | 日本 | ベルギー | ロシア | チュニジア |
グループリーグ
グループ A
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | デンマーク | 3 | 2 | 1 | 0 | 5 | 2 | +3 | 7 | 決勝トーナメント進出 |
2 | セネガル | 3 | 1 | 2 | 0 | 5 | 4 | +1 | 5 | |
3 | ウルグアイ | 3 | 0 | 2 | 1 | 4 | 5 | −1 | 2 | |
4 | フランス | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 | −3 | 1 |
順位の決定基準: 1.勝ち点、2.得失点差、3.総得点、4.勝ち点で並んだチーム同士での勝ち点→得失点差→総得点、5.抽選
グループ B
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | スペイン | 3 | 3 | 0 | 0 | 9 | 4 | +5 | 9 | 決勝トーナメント進出 |
2 | パラグアイ | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | 6 | 0 | 4 | |
3 | 南アフリカ共和国 | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 5 | 0 | 4 | |
4 | スロベニア | 3 | 0 | 0 | 3 | 2 | 7 | −5 | 0 |
順位の決定基準: 1.勝ち点、2.得失点差、3.総得点、4.勝ち点で並んだチーム同士での勝ち点→得失点差→総得点、5.抽選
グループ C
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ブラジル | 3 | 3 | 0 | 0 | 11 | 3 | +8 | 9 | 決勝トーナメント進出 |
2 | トルコ | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 3 | +2 | 4 | |
3 | コスタリカ | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 6 | −1 | 4 | |
4 | 中華人民共和国 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 9 | −9 | 0 |
順位の決定基準: 1.勝ち点、2.得失点差、3.総得点、4.勝ち点で並んだチーム同士での勝ち点→得失点差→総得点、5.抽選
グループ D
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 韓国 (H) | 3 | 2 | 1 | 0 | 4 | 1 | +3 | 7 | 決勝トーナメント進出 |
2 | アメリカ合衆国 | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 6 | −1 | 4 | |
3 | ポルトガル | 3 | 1 | 0 | 2 | 6 | 4 | +2 | 3 | |
4 | ポーランド | 3 | 1 | 0 | 2 | 3 | 7 | −4 | 3 |
グループ E
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ドイツ | 3 | 2 | 1 | 0 | 11 | 1 | +10 | 7 | 決勝トーナメント進出 |
2 | アイルランド | 3 | 1 | 2 | 0 | 5 | 2 | +3 | 5 | |
3 | カメルーン | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 3 | −1 | 4 | |
4 | サウジアラビア | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 12 | −12 | 0 |
順位の決定基準: 1.勝ち点、2.得失点差、3.総得点、4.勝ち点で並んだチーム同士での勝ち点→得失点差→総得点、5.抽選
グループ F
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | スウェーデン | 3 | 1 | 2 | 0 | 4 | 3 | +1 | 5 | 決勝トーナメント進出 |
2 | イングランド | 3 | 1 | 2 | 0 | 2 | 1 | +1 | 5 | |
3 | アルゼンチン | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 4 | |
4 | ナイジェリア | 3 | 0 | 1 | 2 | 1 | 3 | −2 | 1 |
順位の決定基準: 1.勝ち点、2.得失点差、3.総得点、4.勝ち点で並んだチーム同士での勝ち点→得失点差→総得点、5.抽選
アルゼンチン | 1 – 0 | ナイジェリア |
---|---|---|
バティストゥータ 63分 | Report (FIFA) |
イングランド | 1 - 1 | スウェーデン |
---|---|---|
キャンベル 24分 | Report (FIFA) | アレクサンデション 59分 |
アルゼンチン | 0 - 1 | イングランド |
---|---|---|
Report (FIFA) | ベッカム 44分 (pen.) |
ナイジェリア | 0 - 0 | イングランド |
---|---|---|
Report (FIFA) |
グループ G
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | メキシコ | 3 | 2 | 1 | 0 | 4 | 2 | +2 | 7 | 決勝トーナメント進出 |
2 | イタリア | 3 | 1 | 1 | 1 | 4 | 3 | +1 | 4 | |
3 | クロアチア | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 3 | −1 | 3 | |
4 | エクアドル | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 4 | −2 | 3 |
順位の決定基準: 1.勝ち点、2.得失点差、3.総得点、4.勝ち点で並んだチーム同士での勝ち点→得失点差→総得点、5.抽選
メキシコ | 1 - 1 | イタリア |
---|---|---|
ボルヘッティ 34分 | レポート (FIFA) | デル・ピエロ 85分 |
グループ H
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 日本 (H) | 3 | 2 | 1 | 0 | 5 | 2 | +3 | 7 | 決勝トーナメント進出 |
2 | ベルギー | 3 | 1 | 2 | 0 | 6 | 5 | +1 | 5 | |
3 | ロシア | 3 | 1 | 0 | 2 | 4 | 4 | 0 | 3 | |
4 | チュニジア | 3 | 0 | 1 | 2 | 1 | 5 | −4 | 1 |
決勝トーナメント
ラウンド16 | 準々決勝 | 準決勝 | 決勝 | |||||||||||
6月15日 – 西帰浦 | ||||||||||||||
ドイツ | 1 | |||||||||||||
6月21日 – 蔚山 | ||||||||||||||
パラグアイ | 0 | |||||||||||||
ドイツ | 1 | |||||||||||||
6月17日 – 全州 | ||||||||||||||
アメリカ合衆国 | 0 | |||||||||||||
メキシコ | 0 | |||||||||||||
6月25日 – ソウル | ||||||||||||||
アメリカ合衆国 | 2 | |||||||||||||
ドイツ | 1 | |||||||||||||
6月16日 – 水原 | ||||||||||||||
韓国 | 0 | |||||||||||||
スペイン (p) | 1 (3) | |||||||||||||
6月22日 – 光州 | ||||||||||||||
アイルランド | 1 (2) | |||||||||||||
スペイン | 0 (3) | |||||||||||||
6月18日 – 大田 | ||||||||||||||
韓国 (p) | 0 (5) | |||||||||||||
韓国 (延長) | 2 | |||||||||||||
6月30日 – 横浜 | ||||||||||||||
イタリア | 1 | |||||||||||||
ドイツ | 0 | |||||||||||||
6月15日 – 新潟 | ||||||||||||||
ブラジル | 2 | |||||||||||||
デンマーク | 0 | |||||||||||||
6月21日 – 静岡 | ||||||||||||||
イングランド | 3 | |||||||||||||
イングランド | 1 | |||||||||||||
6月17日 – 神戸 | ||||||||||||||
ブラジル | 2 | |||||||||||||
ブラジル | 2 | |||||||||||||
6月26日 – さいたま | ||||||||||||||
ベルギー | 0 | |||||||||||||
ブラジル | 1 | |||||||||||||
6月16日 – 大分 | ||||||||||||||
トルコ | 0 | 3位決定戦 | ||||||||||||
スウェーデン | 1 | |||||||||||||
6月22日 – 大阪 | 6月29日 – 大邱 | |||||||||||||
セネガル (延長) | 2 | |||||||||||||
セネガル | 0 | 韓国 | 2 | |||||||||||
6月18日 – 宮城 | ||||||||||||||
トルコ (延長) | 1 | トルコ | 3 | |||||||||||
日本 | 0 | |||||||||||||
トルコ | 1 | |||||||||||||
ラウンド16
準々決勝
準決勝
3位決定戦
決勝
注釈
- ^ ソビエト連邦時代を含む。
- ^ 西ドイツ時代を含む。
- ^ 2003年(平成15年)4月1日に政令指定都市に移行し、現在は埼玉県さいたま市緑区
- ^ a b 準ホームスタジアム
- ^ 2007年(平成19年)4月1日に政令指定都市に移行し、現在は新潟県新潟市中央区。
- ^ 後のJVCケンウッド。日本代表戦では「Victor/JVC」表記の広告を使用し、それ以外の全ての試合では「JVC」表記の広告を使用した。この措置は1998年大会でも同様。本大会を最後にスポンサーから撤退し、それ以後業務用音響機器メーカーはスポンサーに付いていない。
- ^ 韓国でのゲームでは選手送迎バスにヒュンダイ製をオフィシャルとして使用していたが、日本ではヒュンダイ製バスはほとんど存在していなかったので、当時業務提携していた三菱自動車(現三菱ふそうトラック・バス)のバスを使用していた[要出典]
出典
- ^ “cup/archive/JapanKorea2002/index .html 2002 FIFA World Cup Japan/Korea”. FIFA. 2016年8月29日閲覧。
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- ^ IMF危機と韓国の貿易 (PDF, 130KB)
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- ^ FIFA汚職で14人起訴、W杯開催国決定関連でも捜査=米・スイス WSJ 2015年5月27日
- ^ ブラッター会長が辞意表明――底なしの腐敗が露呈するFIFA事件は日本に波及するのか 現代ビジネス 2015年6月4日
- ^ 元日本協会会長が謝礼送金か=02年サッカーW杯日韓大会招致で-スペイン紙 時事通信 2015年6月18日[リンク切れ]
- ^ 日本、02年W杯招致で南米連盟に謝礼金送金か。150万ドル、証拠書類と共に西紙報じる フットボールチャンネル 2015年6月20日
- ^ 朝日新聞東京本社版、2000年6月7日付朝刊38面
- ^ 日韓共催W杯サッカー - NHKニュース(動画・静止画) NHKアーカイブス
- ^ 日本の全国紙における国名表記順序についての一分析『朝日新聞』による「韓日」表記(2001〜2005)を中心に(後編) (PDF, 464KB) - 文教大学
- ^ スポーツ記念日】もうあり得ない? 日韓共同開催のサッカーW杯開幕(2002年5月31日) - 産経ニュース、2015年5月24日
- ^ ブラジル大会へテコ入れ W杯組織委にFIFA理事会が全面参加-スポニチ2012年3月29日
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- ^ ポーランド 眠くて負けた スポニチ 2014年6月6日
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- 2002 FIFAワールドカップのページへのリンク