オイスターソース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 16:31 UTC 版)
オイスターソース | |||||||||||||
オイスターソース | |||||||||||||
繁体字 | 蠔油 | ||||||||||||
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簡体字 | 蚝油 | ||||||||||||
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100 gあたりの栄養価 | |
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エネルギー | 448 kJ (107 kcal) |
18.3 g | |
食物繊維 | 0.2 g |
0.3 g | |
飽和脂肪酸 | 0.03 g |
一価不飽和 | 0.02 g |
多価不飽和 | 0.06 g |
7.7 g | |
ビタミン | |
チアミン (B1) |
(1%) 0.01 mg |
リボフラビン (B2) |
(6%) 0.07 mg |
ナイアシン (B3) |
(5%) 0.8 mg |
パントテン酸 (B5) |
(3%) 0.14 mg |
ビタミンB6 |
(3%) 0.04 mg |
葉酸 (B9) |
(2%) 9 µg |
ビタミンB12 |
(83%) 2.0 µg |
ビタミンE |
(1%) 0.1 mg |
ビタミンK |
(1%) 1 µg |
ミネラル | |
ナトリウム |
(300%) 4500 mg |
カリウム |
(6%) 260 mg |
カルシウム |
(3%) 25 mg |
マグネシウム |
(18%) 63 mg |
リン |
(17%) 120 mg |
鉄分 |
(9%) 1.2 mg |
亜鉛 |
(17%) 1.6 mg |
銅 |
(9%) 0.17 mg |
他の成分 | |
水分 | 61.6 g |
コレステロール | 2 mg |
水溶性食物繊維 | 0.2 g |
ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[2]。別名: かき油 | |
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%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
概要
本来は生がきを塩漬けにすることで発酵熟成してできる調味料である[3]。市販品は生がきから煮汁を抽出し、砂糖、塩、でん粉、酸味料等を加えて調味した製品である[3]。メーカーによって、風味や粘度にかなりの違いがある。
独特の風味とアミノ酸、核酸のうま味、コク味を持ち、広東料理をはじめとする中華料理に広く用いられる。炒め物、煮込み料理などによく用いられる。冷凍食品、レトルト食品、インスタント麺など、中華風の加工食品や合わせ調味料にも利用が広まっている。
精進料理が普及している台湾では、カキの代わりにシイタケを用いて製造した精進オイスターソースというものがある。
歴史
中国広東省などには、カキを塩茹でしてから日干しした、「蠔豉(繁体字)/蚝豉(簡体字)(ハオチー háochǐ)、広東語 ホウシー」という調味料がある。
1888年に、清国香山南水郷の李錦裳は、「蠔豉」を作る際の「蠔水」と呼ばれる煮汁にうま味が多く含まれていることに着目して、これを濃縮し、砂糖などで味を調整して、濃厚な液体調味料を作る方法を発明したとされる。
1902年に、南水の工場が村の火事で延焼したのを機に、李錦裳がマカオに渡り、製造販売店を設立、現在の李錦記の元となり、マカオでの普及が始まった。
1932年には香港に李錦記が支店を設立し、香港での本格普及につながった。
その後、李錦記以外のメーカーも増え、李錦記もタイラギの貝柱を加えた製品など、いくつかのグレードの商品を揃え、香港工場をはじめ中国広東省江門市新会区の主力工場のほか、マレーシアなどにも工場をもち、世界各国で販売されている。逆に都市化が進んだマカオでは製造が衰退し、2012年現在、1902年創業の榮甡蠔油荘がカキのゆで汁を輸入して製造しているだけとなった[4]。
- ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
- ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」
- ^ a b c “17)調味料及び香辛料類”. 文部科学省. 2020年4月16日閲覧。
- ^ 芹澤和美、「澳門 オイスターソースのルーツを訪ねて」『SKYWARD』2012年8月号75頁、日本航空株式会社機内誌、東京、全国書誌番号:01001535、全国書誌番号:01001536、NCID AA12482130。
- ^ アレルギー表示に関する情報 - 消費者庁
- 1 オイスターソースとは
- 2 オイスターソースの概要
- 3 利用
- 4 脚注
- オイスターソースのページへのリンク