あれから あれからの概要

あれから

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/27 06:30 UTC 版)

あれから
美空ひばりシングル
リリース
ジャンル 歌謡曲
レーベル 日本コロムビア
作詞・作曲 秋元康(作詞)
佐藤嘉風(作曲)
美空ひばり シングル 年表
武蔵流転
(2003年)
あれから
(2019年)
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解説

本曲は2019年9月29日に放送された『NHKスペシャル AIでよみがえる美空ひばり』の企画として制作された。番組内では過去の膨大な映像や音源を元に、ひばりのライブを再現する試みが行われた[1]

本曲の制作に際し、ひばりの過去の音源を人工知能に学習させ、それを元にディープラーニングにより歌声を再現するヤマハの最新歌声合成技術「VOCALOID:AI」を用いて「AI美空ひばり」が制作された[2]。作詞はひばり生前最後のシングル『川の流れのように』を手掛けた秋元康による。

当初はCD化の予定はなかったが、視聴者やファンからの要望が多かったことから、CD化が実現。故人の歌手の歌声を人工知能で甦らせ、新曲としてCDを発売するのは世界初である。CDには番組で放送された「NHKスペシャル・バージョン」に加え、新たに制作された「シングル・バージョン」が収録された。また、カセットテープも同時発売された。本CDの発売に先立ち、11月27日には「NHKスペシャル・バージョン」が配信開始された[3]

また、同年12月31日に放送される第70回NHK紅白歌合戦にてAI美空ひばりが出場し、本曲を歌唱した[4]他、森美術館では「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」の特別企画として2019年12月20日から2020年2月29日にかけて、AI美空ひばりのスペシャルバージョンが上映された[5]

評価

番組の放送終了後、視聴者からは「凄かった」「感動した」「涙が止まらなかった」と称賛が相次いだ[6]。メモリアル映像では北野武リリー・フランキーATSUSHI指原莉乃村上虹郎中島セナが本曲を視聴した。生前からひばりと親交があった北野は「美空さんの最高傑作かと思うぐらい、いい歌」、指原は「今は近くにいない人を思って聴くと、涙が出ちゃうんじゃないかな」と絶賛した[7]。作曲者の佐藤嘉風と交流がある桑田佳祐サザンオールスターズ)は本楽曲を高く評価し、自身のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』内の企画「桑田佳祐が選ぶ2019年邦楽シングルBEST20」で「今週のスポットライト」に選出した[8]。オリコンチャートでは2020年1月13日付の週間演歌・歌謡シングル部門で1位を獲得している。

その一方で、「故人に対する冒涜なのではないか」という意見も見られた。漫画家の小林よしのりはブログ上で「美空ひばりを侮辱してはいかん」「美空ひばりの歌はあんな平板なものではない。コンピュータの再現なんかダメだ」と批判した[9][10]。元NHKアナウンサーの山川静夫は、毎日新聞のインタビューで「僕はああいうの、反対だな」「声色はだいぶ近づけることができたようだけど、映像の出来栄えは『あの程度』でしょ」と批判している[7]。また、生前ひばりと親交があった中村メイコは『垣花正 あなたとハッピー!』で「一番単純な言い方をすると『嫌だ』」「あの人を亡くしてから『全部嘘であって欲しい。まだ生きている』って思ってきた。これが、『ひばりさんの“作った声”ですよ』って言われることで離れる気がする」とコメントした他[11]、シンガーソングライターの山下達郎は『山下達郎のサンデー・ソングブック』で「一言で申し上げると、冒涜です」と批判している[12]

収録曲

作詞:秋元康、作曲:佐藤嘉風、編曲:野中“まさ”雄一

  1. あれから -シングル・バージョン-
  2. あれから -NHKスペシャル・バージョン-
  3. あれから -シングル・バージョン- (オリジナル・カラオケ)



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