Polydectes
ポリュデクテース
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/08 07:50 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ポリュデクテース(古希: Πολυδέκτης, Polydektēs)は、ギリシア神話に登場する人物である。長母音を省略してポリュデクテスとも表記される。セリフォス島の王で、漁師ディクテュスと兄弟。マグネースの子とされるが、ポセイドーンとアミューモーネーの子ナウプリオスの子孫という説がある。
ポリュデクテースはダナエーに恋をしたが、ペルセウスが成長するとダナエーに近づけなくなった。そこで彼は島の親しい人を集め、ヒッポダメイア(エーリス王オイノマオスの娘)に求婚すると称し、贈物として馬を寄付するよう呼びかけた。その一方でペルセウスにはゴルゴーンの首を持って来るよう命じた。
彼はペルセウスがいない間にダナエーに乱暴しようとしたが、ダナエーはディクテュスとともに祭壇に逃れた。そのうちペルセウスがゴルゴーンを退治して戻ってきたが、彼はペルセウスがゴルゴーンを倒したことを信じなかった。そこでペルセウスは彼にゴルゴーンの首を見せて証明したが、その結果ポリュデクテースは石と化してしまった。
ある説によると、ポリュデクテースはダナエーと結婚し、ペルセウスをアテーナー神殿で育てたとされる。さらにその説ではアクリシオスが死んだのはポリュデクテースの追悼競技会のときであったという[1]。
系図
ヘレーン | オルセーイス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アイオロス | エナレテー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アルキュオネー | カナケー | カリュケー | デーイオーン | シーシュポス | アタマース | マグネース | ペリエーレース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アローエウス | エンデュミオーン | ケパロス | サルモーネウス | グラウコス | プリクソス | ディクテュス | ポリュデクテース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アウトリュコス | アローアダイ | ポセイドーン | テューロー | クレーテウス | ベレロポーン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ポリュメーデー | アイソーン | ペレース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
イアーソーン | ペリアース | アナクシビアー | ネーレウス | クローリス | アミュターオーン | エイドメネー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アドメートス | アルケースティス | アカストス | ペリクリュメノス | ネストール | ペーロー | ビアース | メラムプース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エウメーロス | プローテシラーオス | ラーオダメイア | アンティロコス | ペイシストラトス | タラオス | アバース | アンティパテース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
脚注
- ^ ヒュギーヌス、63話。
参考文献
- ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照夫訳、講談社学術文庫(2005年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
- カール・ケレーニイ『ギリシアの神話 英雄の時代』植田兼義訳、中公文庫(1985年)
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