ポリコレ
ポリコレ(political correctness)とは、社会的な差別や偏見を避け、全ての人々が平等に扱われるべきであるという考え方を指す言葉である。特に、性別、人種、宗教、身体的特徴、性的指向など、個々の属性に対する偏見や差別を排除しようとする意識が強く反映されている。ポリコレの考え方は、公的な場での発言や行動、メディアの表現など、様々な場面で重視されている。 ポリコレは、差別的な表現を避けるためのガイドラインとしても用いられる。例えば、性別を特定しない表現や、人種や民族を一律に表現しないような配慮が求められる。また、インターネット上でも、ヘイトスピーチの防止や、オンラインハラスメントへの対策としてポリコレの考え方が取り入れられている。
ポリティカル・コレクトネス
英語:political correctness
ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness)とは、言語表現や創作物、社会制度などからあらゆる差別をなくすべきだという考え方のことである。「ポリティカリー・コレクト(英: politically correct)」ともいう。「PC」「ポリコレ」と略す。
用例:「ポリティカル・コレクトネスが叫ばれる」「ポリティカル・コレクトネスに反する言葉」「ポリティカル・コレクトネスを意識した配役」
英語politicalは政治的なことを意味する形容詞、correctnessは正しいことを意味する名詞であり、political correctnessは「政治的正しさ」「政治的妥当性」などと訳すことが多い。
ポリティカル・コレクトネスは、1980年代、近代社会の欧米中心・白人男性中心の文化を改め、人種や性にもとづく差別的な価値観や欧米至上主義的歴史観を是正しようとする思想として、アメリカの大学を中心に始まった。今日ではさらに広く、あらゆる面において価値中立的な表現・制度を追求する考え方として捉えられている。
ポリティカル・コレクトネスの考え方にもとづく言語表現の言い換えの例には、fireman(消防士)をfirefighterとするもの、IndianをNative Americanとするもの、handicapped person(身体障害者)をphysically challenged personとするものなどがある。Merry Christmasを、非キリスト教信者に配慮しHappy Holidaysと言い換えることもこれにあたる。
ポリティカル・コレクトネスと協調するようにして展開された考え方に「マルチカルチャリズム(MC)」がある。これは、マイノリティーが多数派に同化するのではなく、それぞれの文化的価値観を保持しつつ共存していくべきだという考え方である。
(執筆:稲川智樹)
ピー‐シー【PC】
読み方:ぴーしー
《political correctness》⇒ポリティカルコレクトネス
ポリティカル‐コレクトネス【political correctness】
読み方:ぽりてぃかるこれくとねす
人種・宗教・性別などの違いによる偏見・差別を含まない、中立的な表現や用語を用いること。1980年代ごろから米国で、偏見・差別のない表現は政治的に妥当であるという考えのもとに使われるようになった。言葉の問題にとどまらず、社会から偏見・差別をなくすことを意味する場合もある。ポリティカリーコレクト。PC。政治的妥当性。
[補説] 「ブラック」を「アフリカンアメリカン(アフリカ系アメリカ人)」、「メリークリスマス」を「ハッピーホリデーズ」、「ビジネスマン」を「ビジネスパーソン」と表現するなどの例がある。日本語でも、「看護婦・看護士」を「看護師」、「保母・保父」を「保育士」などの表現に改めたことが、これに相当する。
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